最初の挨拶
パンダとジョン

BBC制作、現代版シャーロック・ホームズのドラマ「SHERLOCK」ファンのブログです。
①正典/聖典(原作)と比較しながらドラマを観て、元ネタ探し
②ドラマでまだ出てこない原作の事件は、SHERLOCKだとどんな話になるのかな?と妄想する

…を一人で(主にトイレとかお風呂で)楽しんでいたのですが、
さまざまな方にご意見をいただけたら楽しいだろうなあ、と思って始めました。
ネタバレ満載ですのでお気をつけください!
★原作の文章を引用する際、主に新潮文庫版(延原謙・訳)を参考にさせていただいております。
★全ての記事は、推測やこじつけを基にしており、たまに妄想も入っております。ご了承の上ご利用ください。
★このサイト及び記事へのリンクは、どうぞご自由になさってください。
【お願い】 ★記事における間違いは、できる限り修正したいと考えております。お気づきの点がありましたら、ご教示いただけるとありがたいです。
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ワトスンは女好き?

※本日の記事は、いつも以上に私のワトスンびいきの主観が炸裂しておりますので、いつも以上に話半分に読んでいただければと思います。

ひとつ前の記事でワトスンの容姿に触れましたが、さまざまな「ホームズもの」を見ると、ワトスンは小さくて小太り、というイメージが根強いのだなあと思います。特に、子供向けの漫画や挿絵などににその傾向がある気がします。
長身痩躯のホームズと並べて描く時、バランスが良いからでしょう。

ご参考までに、"Tom and Jerry Meet Sherlock Holmes"という映画のホームズとワトスン
30秒目あたりで出てきます。

こちらは、角川つばさ文庫の「名探偵シャーロック・ホームズ」の紹介ページ。「立ち読み」をクリックするとワトスンが見られます。
(実は私、挿絵を描かれている大庭賢哉氏の大ファンでして、このワトスンもすごく気に入っています。ひげがないのはめずらしいタイプ!)

ジュード・ロウ演じる、スリムでハンサムなワトスンも記憶に新しいところです。ホームズの「女性は君のうけもちだ(第二の汚点)」「君の生まれつきの利をもってすれば、どんな女だって味方に引きいれられたはずだ(隠居絵具師)」(ともに延原謙訳)という台詞から、ワトスンはハンサムで女性にもてたのでは、と言われています。
当人もこれまでに見た多くの国々や三大陸の婦人のうちでも、これくらい垢抜けのした利発な顔をもつ婦人を私は知らない(四つの署名・延原謙訳)」などと豪語(?)しています。
原文はIn an experience of women which extends over many nations and three separate continents, I have never looked upon a face which gave a clearer promise of a refined and sensitive nature.

an experience of womenは、素直に「女性経験」と訳してしまっていいんでしょうか。
だとしたらとんでもない奴です(笑)
ただし、「三大陸」というのは、少年時代を過ごしたオーストラリアを含めるという説もあり(wiki参照)、それならばわりと無邪気な「経験」も含めるのではないか、とどなたかが書いているのを読んだことがあります。
(ジューン・トムスンの『ホームズとワトスン・友情の研究』だったと思うのですが、今ちょっと手元にないので後ほど確認しますね)
wikiにもありますが、この本人の「豪語」以外には、原作中にワトスンの「女好き」を裏付ける記述は特にありません。にも関わらず「ワトスンは女好き」が定説になっているのは、

1、結婚した年代の記述がばらばらで、2~3回結婚したとも受け取れること
2、女性の描写がとても細かいこと

が根拠に挙げられると思います。
しかし、ワトスンの年代の記述に矛盾があるのはこれに限ったことではありませんし(依頼人のプライバシーを守るため、わざと事件が起こった年をぼかしているという解釈もあります)、視覚的な描写が細かいのも対象が女性の時だけではありません。(後に妻になるメアリ・モースタンの描写は確かに長~いんですが、これは大目に見てあげていいでしょう)

でも、少なくとも女性にはもてたんじゃないかなあと私は思っています。
ワトスンの文章からは、(性意識や階級意識など、当時の常識に縛られたものであるとしても)女性を人間として捉え、見た目だけでなく内面の美しさを評価しようという姿勢が伝わってくるからです。現代でも、異性に対してそういう見方が自然にできる人って、不思議ともてる気がしますもの。

「悲嘆にくれる人たちは、まるで鳥が灯台へ集まるように、妻のところへやってくるのである(唇の捩れた男・延原訳)」

夫が自分の人間としての長所をまっすぐに評価してくれて、こんな風に言って貰える奥さんはすごく幸福なんだろうなあ、と思います。

さて、現代版。
ジョンのキャラクターは、「ワトスン女好き説/ワトスンモテ男説」を意識して描かれたように思えます。
「女好き」としては、マイクロフトの美人部下・アンセア(仮名)にも速攻声をかけていますし(緊迫した状況を切り抜けるためにわざと余裕を見せたとも考えられますが、たぶん単に気に入ったんじゃないかな~)、「モテ男」としては、とにかく女性に取り入るのがうまい!
2話ではサラと知り合ってすぐデートにこぎつけていますし、3話に出てきたウェスティの恋人やアレックスのルームメイトもジョンに心を開いた様子です。(ついでにコニー・プリンスの弟からも熱い視線を向けられてたと思うのは、私の考えすぎでしょうか…)

いずれにしても、体格の件と同じように、シャーロックと二人して異性に興味がないよりは、対照的な性格のほうがお話の幅はひろがる気がします。

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この記事へのコメント

わはは - RM - 2011年09月15日 22:14:44

「ワトスン女好き説/ワトスンモテ男説」ですか!

「プロフィール」のところに書いていらっしゃる、「個人的な希望としては、ジョンが寅さんのように女に惚れては振られ、デートにこぎつけてはシャーロックに邪魔されるのをずっと見ていたいです。70歳くらいまで。」に大賛成です。ジョンは困った時の顔が魅力的ですから、シャーロック、そっちの面では困らせてもいいですよ。

ところで、「女性は君のうけもちだ(第二の汚点)」というところは、原作のワトスンほどには、ジョンにはまだあらわれていないような気がします。つまり事件がらみで、ということですが。

と書いたところで、読み返しました。

>3話に出てきたウェスティの恋人やアレックスのルームメイトもジョンに心を開いた様子です。(ついでにコニー・プリンスの弟からも熱い視線を向けられてたと思うのは、私の考えすぎでしょうか…)

おお、もう一度DVDを観なければ。

それから「推理の科学~緑のはしご事件」のところでは、いろいろと興味深いお話をありがとうございました。

>ああっ、考えていた「成長」や「子供」の定義をうまくご説明できないまま唐突にお話してしまいまして、すみませんでした。

と書いていらっしゃいましたが、そんなことはまったくありません。

>行動の理由が常に自分の中にあって、「世間一般」の基準に惑わされない、という点は原作から現代版までしっかり筋が通っているのだなあ、と思います。

これはもう太字にして、下線をひいて、記憶の中にしまいました。

Re: わはは - ナツミ - 2011年09月17日 00:12:07

> ジョンは困った時の顔が魅力的ですから、シャーロック、そっちの面では困らせてもいいですよ。

シャーロックのほうに、あんまり困らせてる自覚がないのも面白いですよね!

> >3話に出てきたウェスティの恋人やアレックスのルームメイトもジョンに心を開いた様子です。(ついでにコニー・プリンスの弟からも熱い視線を向けられてたと思うのは、私の考えすぎでしょうか…)
>
> おお、もう一度DVDを観なければ。

心を開いたといっても、ジョンが素敵だから、という恋愛っぽい感じではなく、大事な人を失って悲しんでいる人たちに自然に寄り添えるのだなあ、という印象を受けました。
ミスター・プリンスの所だけは、なぜあんなに見つめられていたのか不思議です。(彼がゲイだという伏線かもしれませんが、ゲイだからといって男なら誰でも惚れちゃうということもないですよねぇ。)
ごらんになったら、ぜひご感想を教えてくださいね!

> >行動の理由が常に自分の中にあって、「世間一般」の基準に惑わされない、という点は原作から現代版までしっかり筋が通っているのだなあ、と思います。
>
> これはもう太字にして、下線をひいて、記憶の中にしまいました。

これはジェレミーにも言えることなんだなあ、とRM様の記事を読むたびに思います。
きっと、「自分ではない人間の人生を演じる」俳優さんには、「惑わされない」ってすごく大事なことなんじゃないでしょうか。「惑わされない」というのはきっと「世間」をまるっきり蔑んだり無視することじゃなくて、むしろ思い切り受け止めながら、迷いながら、ちょっと修正したりしながら、それでも流されないで自分の場所でふんばる、という戦いなんじゃないかなあと思います。流されてしまえば、または陸地に逃げ込んで全てを見下してしまえば楽なのに。
戦いから逃げずに自分の場所を探している人に、私はすごく魅力を感じます。ホームズが自分を「世界で唯一の」諮問探偵、と言っているように、人は皆自分を世界でたった一人の、取替えのきかない存在だと思いたいのかもしれません。俳優や作家など、「表現する人」にそのエネルギーを強く感じるから、私はドラマや本が好きなのかもしれません。

こちらこそ「推理の科学~緑のはしご事件」のところではありがとうございました。
お話を伺うことの楽しさに加え、その中で自分の考えていることが引き出されたり思わぬ方向に導かれていったり、とても楽しませていただいています。
まとまらない考えもたくさん呟いてしまいますが、今後もお話させていただけたらうれしいです。

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Author:ナツミ
シャーロック・ホームズが好きです。どちらかというとワトスン君がより好きです。

『高名の依頼人』のこと書きましたが、6月24日までグラナダ版がGYAOで無料で観られるそうです。
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