最初の挨拶
パンダとジョン

BBC制作、現代版シャーロック・ホームズのドラマ「SHERLOCK」ファンのブログです。
①正典/聖典(原作)と比較しながらドラマを観て、元ネタ探し
②ドラマでまだ出てこない原作の事件は、SHERLOCKだとどんな話になるのかな?と妄想する

…を一人で(主にトイレとかお風呂で)楽しんでいたのですが、
さまざまな方にご意見をいただけたら楽しいだろうなあ、と思って始めました。
ネタバレ満載ですのでお気をつけください!
★原作の文章を引用する際、主に新潮文庫版(延原謙・訳)を参考にさせていただいております。
★全ての記事は、推測やこじつけを基にしており、たまに妄想も入っております。ご了承の上ご利用ください。
★このサイト及び記事へのリンクは、どうぞご自由になさってください。
【お願い】 ★記事における間違いは、できる限り修正したいと考えております。お気づきの点がありましたら、ご教示いただけるとありがたいです。
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ハドスン夫人の買い物

第4シリーズの放映に向けて、NHKで今までのお話が再放映されていますね。今日は"The Blind Banker"(邦題:死を呼ぶ暗号)。
何度も観たつもりでしたが、時間をおいて観るとまた新たな気づきがあったりします(まあ私の場合、『気づき』ニアリーイコール『こじつけ』なのですが……)

ジョンのガールフレンド候補・サラが(予定外に)221Bにやってきます。
出すものがなくてキッチンを漁りまくるジョンに、飲み物とおつまみを差し入れしてくれる「聖女」ハドスンさん。(この後、彼女はもっと大きな意味で聖女になっていくのですが……)
お酒は果物の入ったパンチ。おつまみはポテトチップスに何かのディップ、といったところでしょうか。置いてあるものでささっと準備してしまうハドスンさん、頼れるベテラン主婦!

感謝するジョンに彼女がささやく台詞が

"If it was Monday, I’d have been to the supermarket! "
「今日が月曜日だったらねえ、スーパーに行ってたのに!」



"the supermarket"とは、たぶん冒頭でジョンがセルフレジと戦ってた"TESCO"ですよね。BBCが公開してたスクリプトにもTESCOと明記されてるし、地理的にも、少なくとも当時はTESCOが一番近かった。(ハドスンさんはもっと大きくてお得なスーパーに行っていたのかもしれませんが)

参考:TESCOの場所について 過去記事『シャーロックの住所

この「本当ならもっとおいしいものを出せたのよ~~、今日はこれでひとつねえ、我慢してちょうだいねえ」と言わんばかりのおばちゃん口調、7年前より俄然共感できるし、それどころか似たようなこと言うようになってる自分に愕然としてるんですが、まあそれは置いといて。
腰が痛いにしても、ハドスンさんは自分でスーパーに買物に行くわけですよね。でも行く日を「月曜」と決めてる。
過去記事のリンクもう死んでるんでこちらに貼り直しますが、近所のTESCOが無休で6時から23時まで営業してるんですよ。
英国の主婦はスーパーに行く曜日を決めているものなのか、それとも何かのついでがあるとかで、ハドスンさんが個人的に「月曜」と決めているのか?または、私がしらないだけで「食料品は月曜に買う」という暗黙の了解があるのでしょうか。
そこらじゅうにスーパーがあっていつでも買い物できる現代の台詞として、ちょっと不自然な気がします。
ただハドスンさんと「買い物」については、原作の解釈に「定説」があり、そこから持ってきた「曜日の話」なら納得が行きます。
その定説は私の大好きな漫画『シャーロッキアン!』でわかりやすくまとめられていたので、そこから引用したいと思います!

『海軍条約事件』は1889年夏の出来事とされている
事件が解決をみたのは8月1日……問題の朝食が出されたのはこの日だ
この日は木曜日だった

当時のイギリスでは各種の支払いは週ぎめで土曜日に金銭のやりとりが行われていた
今もその名残は随所に見られる……たとえばイギリスのサッカー選手の契約賃金は年俸ではなく週給で報道される

さてハドスン夫人も毎週土曜日にホームズから部屋代を受け取っていたと考えられる
となるといきおい食料品や生活必需品の買物も土曜日にすることが多かっただろう

一方木曜日ともなると懐具合もだいぶ淋しくなってくる……
そんな時来客の分も含め3人前の朝食を用意しなければならなかったハドスン夫人は……
頭を悩ませたのではないかな
新たに買物をせずに何か作らなければならない 手持ちの食料品を使って

『シャーロッキアン!』4巻 第29話『カレーの問題(後編)』より 



車先生は、『海軍条約事件』でハドスン夫人が朝食にチキンのカレーを出した理由を「古い肉を美味しく食べる工夫だった」と指摘します。
急な来客、手持ちの食料品がない状況、ハドスンさんの機転……この3つからこの場面の元ネタは『海軍条約文書事件』だったかも、と推測できるわけですが、さらに先輩シャーロッキアンに倣って推測を進めると、シャーロックとジョンも週に一度家賃を手渡ししていて、その日は月曜日であると言えるかも。原作同様土曜日に家賃を渡していて、土日の人混みを避けて月曜に買い物している、という考え方もできるかもしれませんね。
ハドスンさんの財源は他にもありそうですし、今時手渡し?と言われてしまうかもしれないんですけどね……(ちなみに私は大家さんに家賃を手渡ししてます。カナダにいた時もそうしてました。日本では銀行引き落としが多いと思うんですが、英国ではどうなのかな)

"The Blind Banker"は終始「おカネの話」でもあるので(参考:過去記事『シャーロックとジョンとお金』)、私にとっては今頃気づいたことでも、自然に連想なさっていた方も多かったのかもしれません。

『シャーロッキアン!』に話を戻すと、前述の車先生の台詞を受けて愛里ちゃんが「冷蔵庫もないし……」と呟くのですが、言われてみれば『SHERLOCK』には冷蔵庫がしょっちゅう出てくるような気がする。これも現代らしさの強調だったんでしょうか。ホームズの時代に冷蔵庫があったらこんなものを入れてたかも、と想像するのは楽しかったでしょうね。

ところでハドスンさんが用意してくれた「ポテトチップスとディップ」ですが、アメリカやイギリスの方のおうちにお邪魔すると、本当によく出てきます。デイップは残念ながら見えなかったのですが、アボカドやアンチョビなどの高級(?)食材(日本では結構高いです……)を使わなくても、キャンベルなどの水や牛乳を足すタイプのスープ缶で美味しく作れるよ!と友人に教えてもらったことがあります。スープ缶(マッシュルームがおススメ)を開けて、サワークリームとかマヨネーズとか、なんかそこら辺にあるもので味を調整するだけ!料理とも言えない料理ですが、本当に常備してあるものだけで作れるし、ポテトチップスだけよりはぐっとおつまみっぽいムードが出る!ような気がする!玉ねぎやセロリ、パセリ、トマトなどの野菜があれば刻んでいれてもよし。
深夜に来客と事件を解決することになった折には、ぜひお試しください!
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この記事へのコメント

そうか、無休か。 - 篠田真由美 - 2017年05月14日 09:37:10

そうかー。なんとなく、イギリスは日曜日はスーパーが休みで、その日は日曜だからあわてて買い物にも行けない、みたいな気がしていました。昔、ヨーロッパに行った時、ドイツの田舎だったかな、土曜日の午後から日曜日はなーんにも開いてないっと思った記憶があって。イタリアはお店も長い昼休みがあったりするし、でもそういうのもいまではどんどん変わっているのでしょうね。

TwitterのYOKOさんのコメントに便乗して - midori - 2017年05月14日 13:21:06

以前何かで出勤前に下ごしらえした料理をオーブンでタイマー調理し帰宅後すぐゴージャスなディナーに出来る英国の主婦は賢い説を読んだとき、咄嗟に同じ事を夏場の日本でやると食材腐るべ(ー ー;)…と思った事があります。
多分あちらは寒いし乾燥してるので食材が腐りにくくタイマー調理も問題なく出来るし、きっと生鮮品も週一で買えば鮮度も充分保たれるのかもしれませんね。‬腰の痛いハドソンさんはきっとネットスーパー御用達で、宅配ならなおさら曜日決めてるのかな。
日本だと炊飯器で保温したご飯も油断すると翌日腐ったり…人参を冷蔵庫の野菜室に入れれても春が近づくと芽が出やすくなったりするので週一の買い物はやや無理があるかなと思います。

主婦Aの証言 - ナツミ - 2017年05月28日 21:09:23

篠田真由美様

実は今、英国人の友人のお母さんが来日していて、ちょうどハドスンさんくらいの年齢なので、買い物事情を色々うかがってみました。
TESCOの台頭のせいかはわからないのですが、無休のスーパーは増えたみたいですよ。日本のように、24時間オープンのコンビニがあちこちに!というわけにはいかないようですが……

しかし、今でも一般的に英国の主婦は「買い物の日」を決めている、とおっしゃっていました。
「週に一度、○曜日に食料品を買う、残り一週間はそれでやりくりする」という考えが一般的だそうです。もちろん、一個人の意見できちんとしたデータではないのですが、英国の日常食の簡素さから考えると、確かにそれで充分という気がします。

常温保存の限界 - ナツミ - 2017年05月28日 21:41:46

midori様

YOKOさんは「イギリスの家庭料理について書いたサイトを読んでいたら、一週間同じものを食べ続ける、というようなことが書かれていて驚いた」というようなことをおっしゃっていましたね。
まるっきり同じでなくても、因数分解すればまあ肉と芋だよね……みたいな感じなのかな。でなければ、豆と野菜とか。
食材や味付けのバリエーションについては群馬県民も笑えないところがあるし、安易に悪口めいたことを言いたくはないのですが。この件については色々と思うところがあるので、また、別の機会にどこかで書いてみたいな、と思います。

以前何かで出勤前に下ごしらえした料理をオーブンでタイマー調理し帰宅後すぐゴージャスなディナーに出来る英国の主婦は賢い説を読んだとき、咄嗟に同じ事を夏場の日本でやると食材腐るべ(ー ー;)…と思った事があります。

オーブン入れっぱなしはちょっと!冷蔵庫から移す一手間がいりますね……
私、ケーキの上にかぶせるガラスのドームみたいなやつに憧れがありまして。雑貨屋さんで購入したのですが、今日に至るまで「個包装の焼き菓子」くらいしか入れる勇気がありません。水分の多い食材は冷蔵庫に直行です。

> ‬腰の痛いハドソンさんはきっとネットスーパー御用達で、宅配ならなおさら曜日決めてるのかな。

I’d have been to~という言い方をしてるので、少なくともこの頃、ご本人がスーパーに行ってたのだと思います。
それに当時のハドスンさんはパソコンを(たぶんスマホとかも)持ってなくて、ジョンのブログにコメントを書き込むのにお隣のターナー夫人のパソコンを借りてました。後日シャーロックとジョンがパソコンをプレゼントしてましたから、それ以降はネットスーパーを使いこなしてるかもしれませんね。

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