最初の挨拶
パンダとジョン

BBC制作、現代版シャーロック・ホームズのドラマ「SHERLOCK」ファンのブログです。
①正典/聖典(原作)と比較しながらドラマを観て、元ネタ探し
②ドラマでまだ出てこない原作の事件は、SHERLOCKだとどんな話になるのかな?と妄想する

…を一人で(主にトイレとかお風呂で)楽しんでいたのですが、
さまざまな方にご意見をいただけたら楽しいだろうなあ、と思って始めました。
ネタバレ満載ですのでお気をつけください!
★原作の文章を引用する際、主に新潮文庫版(延原謙・訳)を参考にさせていただいております。
★全ての記事は、推測やこじつけを基にしており、たまに妄想も入っております。ご了承の上ご利用ください。
★このサイト及び記事へのリンクは、どうぞご自由になさってください。
【お願い】 ★記事における間違いは、できる限り修正したいと考えております。お気づきの点がありましたら、ご教示いただけるとありがたいです。
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ソッファ~~♪

シャーロック「サラは元気か、ジョン?寝袋の寝心地はどうだった?」

マイクロフト「ソファだよ、シャーロック。彼が寝たのはソファだ」(拙訳)

サラ宅に外泊したものの何もなかったジョンを、非常に嬉しそうにからかうホームズ兄弟。
(兄の『ソッファ~』の言い方が何度聞いても小憎らしい)
原語では「寝袋」はliloとなっていて、調べた結果、空気を入れて使う簡易ベッドのようなものと判明したのですが、「簡易ベッド」って日本の個人宅にありそうなイメージではないので、『寝袋』にしてみました。

翻訳をする時、わからない言葉にぶつかるともちろん大変なんですが、それは調べればいつかかならずわかるんですよね。もっと大変なのは、わかったことを切り捨てたりあえて違う表現に言い換えないと、セリフの印象や全体のテンポが変わってしまい、結局物語が損なわれてしまうということ。
英語から得た情報を全て日本語に置き換えると、セリフの主旨がぶれてしまうので、一瞬で物語の流れがわかる明快な表現に「変える」必要があるんですが、もともと英語力が低い私は、「せっかくわかった」ことを切り捨てるのは正に断腸の思い!

日頃何気なく観ている字幕でも、作っている方は「ああ~本当はこれも入れたいのに~」と辛い思いをしているのでしょうね…(いや、私が理解するのに苦労し過ぎているだけでしょうが)

さて、原作との比較。
この場面は、「ギリシャ語通訳」で初めてワトスンがマイクロフトに紹介されるところから来ていると思われます。ディオゲネス・クラブの張り出し窓から通りを見下ろしたホームズ兄弟が、たまたま通りを歩いていた男の職業や家庭環境について推理合戦を繰り広げます。


マイクロフト「細君をなくした」
シャーロック「でも子供が一人ある」
マイクロフト「一人じゃないなあ。何人かあるよ」(延原謙訳)


原文では

“And a widower.”
“But with a child.”
“Children, my dear boy, children.”



マイクロフトのセリフ"Sofa, Sherlock. It was the sofa."の言い回しを聞いた瞬間、ここ↑から来ているのではないかとぴんと来たのですが、改めて書いてみるとこじつけっぽいですね…
それにしても"Child"を"Children"で切り返す会話の妙を、翻訳するのはつらかったろうなぁ。
今さらですが、先人の偉大さをひしひしと感じます。
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この記事へのコメント

お見事! - RM - 2011年05月29日 22:36:46

ブログでインタビュー記事などを和訳する時、最初は英語の構文に忠実に書いていたのですが、それだといかにも「訳しています」という感じになってしまうので、最近は少しかわってきました。そしてナツミさんが書かれたとおり、切り捨てることも必要になりますね。特に台詞を訳すときは顕著でしょう。でも台詞は短かいだけに、ちょっと勘違いすると全然違うことになってしまいそうですね。大変だけど楽しそうですね!

マイクロフトの言い回しの元ネタ、お見事です。当たりだと思います。万一当たりじゃなくても、お見事です!

実は勘違いだらけです・・・ - ナツミ - 2011年05月31日 00:48:59

RM様のブログを少しずつ遡って読ませていただいているのですが、日本語としてのわかりやすさに配慮された文にいつも惚れ惚れしてしまいます・・・

私はまだまだ、翻訳の大変さを知ったばかりという段階なのですが、大好きなホームズということもあって、ようやく楽しさが垣間見えてきました。英語が堪能な方に修正していただくのも、また嬉しいです。ぜひご意見をお願いします。

RM様は、NHKでの吹替え版「シャーロック・ホームズの冒険」はごらんになっていましたか?自分の話に続けて書くのはとんでもなくおこがましいですが、額田やえ子氏の訳は、本当に「見事」でした!お亡くなりになっていなければ、ぜひSHERLOCKを書いていただきたかった・・・

マイクロフトのセリフに関しては、見事というか「よくぞそこまで重箱の隅をつっついた!」という感じですよね・・・





コロンボもそうなのですね - RM - 2011年06月05日 20:08:07

はい、NHKでの吹替え版、みていましたが、今は宝島社の英語版しか持っていません。露口茂さんのホームズ、好きでしたが、ジェレミーの声以外ではもう観ることはないだろうと思っていました。ナツミさんがお書きになったのを読んで検索したら、額田やえ子さんというかたは、コロンボの訳もなさった名訳者でいらしたのですね。ホームズのせりふをどんなふうに訳されているのか、興味がわいてきました。今度DVDを借りて、吹替え版をみてみようと思います。

それから今日更新の記事の「ホームレスのネットワーク」のところに書いていらした脚本、さっそくダウンロードしてきました。知りませんでした!映像を何回か観た後、脚本を読んで楽しもうと思います。

そして「The Great Gameの構造」のところで「ちなみに、グラナダ版のジェレミー・ブレットが演じたこの場面は、信じられないくらい美しいですよ!!」と書いていらっしゃるのを読んで、大きく大きくうなずきました!

餅は餅屋 - ナツミ - 2011年06月05日 21:31:07

そう、「うちのかみさん」というフレーズを生み出した方なんですよね!
額田やえ子氏の訳で特に印象深かったのは、「ノーウッドの建築士」で"There's the advantage of being a builder."というセリフを「餅は餅屋だなぁ」とされていたことです。訳の巧みさよりも、ホームズが「もち」って言ったことにまずびっくりしましたが・・・

The blind bankerの脚本、他にも切られた場面があるので、楽しみになさっていてください。放映分だけよりも、爽やかな印象になると思いますよ!

ジェレミーがバラの美しさを語る場面、本当に芸術品のようですよね。
あの記事は最後に「・・・ですよね、RMさん!」と書いてしまいそうでした。







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シャーロック・ホームズが好きです。どちらかというとワトスン君がより好きです。

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