最初の挨拶
パンダとジョン

BBC制作、現代版シャーロック・ホームズのドラマ「SHERLOCK」ファンのブログです。
①正典/聖典(原作)と比較しながらドラマを観て、元ネタ探し
②ドラマでまだ出てこない原作の事件は、SHERLOCKだとどんな話になるのかな?と妄想する

…を一人で(主にトイレとかお風呂で)楽しんでいたのですが、
さまざまな方にご意見をいただけたら楽しいだろうなあ、と思って始めました。
ネタバレ満載ですのでお気をつけください!
★原作の文章を引用する際、主に新潮文庫版(延原謙・訳)を参考にさせていただいております。
★全ての記事は、推測やこじつけを基にしており、たまに妄想も入っております。ご了承の上ご利用ください。
★このサイト及び記事へのリンクは、どうぞご自由になさってください。
【お願い】 ★記事における間違いは、できる限り修正したいと考えております。お気づきの点がありましたら、ご教示いただけるとありがたいです。
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あやしいDVD売り

ジョンの診察室を訪れた、見るからにあやしいお爺さん。

"Dr.Verner is your usual GP, yes?"
"Yeah, yeah, yeah. He looked after me man and boy."
「いつもはヴァーナー医師がGPですよね」 
「ええ、ええ、ええ。子供のころから面倒を見てもらってますわい」(拙訳)


ヴァーナー医師の元ネタは、「ノーウッドの建築士」に出てきます。

これを話しているのは、ホームズがロンドンに戻って数ヶ月後のことであるが、私はそのころ彼の乞いをいれて、ベーカー街で再び彼と同居の生活をしていたのである。ケンジントンの私の小さな医院を買ったのは、ヴァーナーという若い医者で、私の切りだした売値を驚くほど素直に承諾した。これは数年後になって、ふとしたことからわかったのだが、ヴァーナーはホームズの遠い親戚にあたり、金も実際に出したのはホームズであったという。



また、「ギリシャ語通訳」で、ホームズは「(前略)この性向はやはり血統からきている。たぶん祖母からうけ継いだものらしい。この祖母はヴェルネというフランス人の画家の妹にあたるんだが、えてして芸術家の血統は、いろんな変った人物をつくりだすものだ」と語っています。ヴァーナーという名前は、ヴェルネの英語読みにあたるそうです。

「帰還」後、原作のホームズは、結婚して開業したワトスンとまた一緒に暮らし始めるのに、現代版はまったく逆なんですね。シャーロック、かわいそう。
それにしても、現代版ヴァーナーさん全然「若い医者」じゃないな!いったい何歳なんだ!?

ここでお爺さん、隙あらば、という感じで営業を始めます。

「チャーチ・ストリートの角で小さな店をやってるんですがな。雑誌とかDVDです。いくつか、ご興味のありそうなイイのを持ってきましたぞ」(拙訳)



ここから先、いつも以上に訳に自信がないので原文つきで。(原文もあんまり聞き取れてないですけど)

"Tree Worshippers. Oh, that's a corker. It's very saucy.
And British Birds. Same sort of thing.
The Holy War.Sounds a bit dry, I know,but there's a nun with all these holes in her habit..."

「『樹木崇拝者たち』これはいい、なかなかいやらしい。
『英国の小鳥ちゃんたち』まあ似たような感じじゃな。
『聖戦』退屈そうでしょうが、しかしこの尼僧がなかなか……」



"with all these holes in her habit"はよくわからないんですが、あんまり追及しないほうがいいような気がします。

原作では、まず外でワトスンが本を抱えた老人にぶつかり、本を落とさせてしまいます。
その中に「樹木崇拝の起源(The Origin of Tree Worship)」という本があります。
その後老人はワトスンの診療所を訪ねてきます。

「なアに、ついご近所におるものでしてな。そこのチャーチ街の角のちっぽけな本屋が私の店なんで、以後どうぞお見知りおきを。お見うけするところ、あなたも集めていらっしゃるようですな。『英国の鳥類』『カタラス詩集』『神聖戦争』などあるようですが、みな掘り出しものですな。あの本だなの二段目のすきは、もう五冊もあると埋まるんですがな。あれじゃあちと不体裁じゃありませんかね」


ワトスンの蔵書のうち、「カタラス詩集(Catullus)」だけは現代版にいじられてませんが、元々結構いやらしいって、純真な少女の頃JSHC(日本シャーロック・ホームズクラブ)のおねえさんたちに教えてもらいました……

その後「さてはシャーロック」と疑ったジョンはマジギレ、ホームズだと分かったワトスンは気絶。

 私はそういわれたので、うしろのたなを振りかえったが、顔をもとへもどしてみると、そこにシャーロック・ホームズが、テーブルをへだてて、微笑をふくんで立っているのである。思わず腰を浮かして、数秒間は呆然とその顔を見つめていたまでは覚えているが、そのまま気絶してしまったものらしい。



原作ではどんな感じだったか、確かめるためにグラナダ版「空き家の怪事件」を観直してみたのですが、気絶してホームズに介抱された後、一分も経たずに笑顔になるワトスンは本当に凄いですね……
かといって、シャーロックも同じ現れ方をすれば感激してもらえたかというと、そうでもない気がします。
ジョンを介抱するには、誘拐されるという伝統の儀式が必要ですからね……。それでようやく仲直り。

(原作からの引用はすべて延原謙訳)




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この記事へのコメント

ガッテン! - Yururi - 2014年04月28日 17:37:19

先日、本屋で立ち読みしたMoffat&Gatiss(もしくはどちらか)の
インタビューで、「あのDVDのタイトルは原作から引用したので
あんまりソレらしいタイトルじゃないけどね(笑)」とあったのですが
そっか、コレのことや〜 と今、ガッテンしてます (๑˃̵ᴗ˂̵)و

S3は、私でもわかる原作からの引用が結構あって、個人的には
すごく好きです。特にE1はお下品なギャグ満載で、このあたりは
脚本のゲイティスさんのセンスなのかな〜などと想像しています。

英語字幕でなかなか理解できてない部分も多いので、
こちらに伺ってなるほど〜!と、楽しく拝読していおります (^_^)

おもしろうてやがてかなしき… - ナツミ - 2014年04月29日 00:41:39

Yururiさま

ガッテンしていただけましたでしょうか……訳や解釈が間違っているかもしれないので、話半分に聞いていただきたい気持ちもありますが!

モファットさん・ゲイティスさん渾身のエロタイトルもちょっと知りたかったですね。
木やら穴やら結構頑張ってもらった気もするんですが、日本人が想像を働かせすぎなんでしょうか……


> S3は、私でもわかる原作からの引用が結構あって、個人的には
> すごく好きです。特にE1はお下品なギャグ満載で、このあたりは
> 脚本のゲイティスさんのセンスなのかな〜などと想像しています。

本当に、E1は深刻な話になりそうなところを軽いノリではずすのが上手いですよね。
だからこそ、ラストシーンにはじんときます。
ゲイティスさんのお下品ギャグ、私はThe League Of Gentlemenのシリーズも好きです。
何でしょうか、ちょっとひどいんじゃないか、と思えるほど笑いに徹しているのに、ちょっと悲しい感じがするんですよね。

- hisahisa - 2014年06月09日 17:29:55

ナツミさん、はじめましてm(__)m

hisahisaと申します。

シャーロックを見るにあたって「謎解き」「原作へのオマージュ」が気になり検索してここに立ち寄らせていただいています。

わたしはTV録画で見ていて英語字幕がなく、聞き取りだけなのでここで確認させていただきありがたいです(^_^)/

また、お世話になると思いますので、よろしくお願いいたしますm(__)m

>"with all these holes in her habit"はよくわからないんですが:この部分はholyとholeyの発音がまったく同じことからくるダジャレです。holy(聖なる)尼僧さんの修道衣がholey(穴だらけ)で…という…。そういうエロDVD仕様ということです。

ホントに上手に原作をオマージュしていて感激しましたね♪

見られているかどうかわかりませんが、このダジャレ「ハリポタ7」と同じダジャレです。

潔く白状します…… - ナツミ - 2014年06月09日 19:44:41

hisahisaさま

いらっしゃいませ!コメントありがとうございます。
謎を解くというよりはほぼ妄想でできているブログですが、ご一緒にSHERLOCKを楽しんでいただけたらうれしいです。

> わたしはTV録画で見ていて英語字幕がなく、聞き取りだけなのでここで確認させていただきありがたいです(^_^)/

一応DVDは買ったので英語字幕はあるんですが、あんまりちゃんと確認してないのです……聞き違いやスペルミスなどあるかもしれません。聞いてから記事にするまで時間が経ってるので、話してる人や文の区切りも間違えがちで……(←確認しろよ!)ローラの推理程度の信憑性だと思います……すみません!!

> >"with all these holes in her habit"はよくわからないんですが:この部分はholyとholeyの発音がまったく同じことからくるダジャレです。holy(聖なる)尼僧さんの修道衣がholey(穴だらけ)で…という…。そういうエロDVD仕様ということです。

ここ、ダジャレはかろうじて理解していたのですが(日本のエロDVDのタイトルも、ダジャレが多いですもんね!)、実はもっと恥ずかしい勘違いをしてまして……
in her habitを「修道衣の中」と解釈して、修道衣に開いた穴ではなく、なんというか、人体におけるいくつかの「穴」だと思っていたのです。でも、もしそうだとしたら"under her habit"になるんでしょうか。

いずれにしても、ハリポタに同じダジャレがあるのなら「修道衣にあいた穴」が正解ですよね。NHKでもそうなっていたかと思います。ご教示ありがとうございました!

実は今日更新する記事にも、英語の解釈で迷っているところがありまして……
また遊びにきていただけたら嬉しいです。
せっかくコメントをいただいたのに、英語力も品性も下劣なご返信ですみませんでした……!

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プロフィール

Author:ナツミ
シャーロック・ホームズが好きです。どちらかというとワトスンがより好きです。

2017年エイプリル・フールお片付けしました。お付き合いありがとうございました!片付けきれてないところがあったらお知らせいただければありがたいです。

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