最初の挨拶
パンダとジョン

BBC制作、現代版シャーロック・ホームズのドラマ「SHERLOCK」ファンのブログです。
①正典/聖典(原作)と比較しながらドラマを観て、元ネタ探し
②ドラマでまだ出てこない原作の事件は、SHERLOCKだとどんな話になるのかな?と妄想する

…を一人で(主にトイレとかお風呂で)楽しんでいたのですが、
さまざまな方にご意見をいただけたら楽しいだろうなあ、と思って始めました。
ネタバレ満載ですのでお気をつけください!
★原作の文章を引用する際、主に新潮文庫版(延原謙・訳)を参考にさせていただいております。
★全ての記事は、推測やこじつけを基にしており、たまに妄想も入っております。ご了承の上ご利用ください。
★このサイト及び記事へのリンクは、どうぞご自由になさってください。
【お願い】 ★記事における間違いは、できる限り修正したいと考えております。お気づきの点がありましたら、ご教示いただけるとありがたいです。
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女性の口説き方

さくらいさんにメールをいただき、久しぶりに"The Blind Banker"を観直しました。

さくらいさんのご指摘は、ジョンが診療所の面接を受ける場面についてです。

「(履歴書によると)あなたは軍人だったのね」
「医師でもあります」
「まだ他にもある?」
「学校でクラリネットを習いました」
「そう、楽しみにしてるわ」(拙訳)



さくらいさんはこの「クラリネット」について疑問を持たれたとのことです。以下、さくらいさんのメールから引用させていただきます。

原作においては、このエピソードに類似した描写やその原型となりそうな描写が思い当たらなかったので、私はこのジョンの台詞を彼自身の茶目っ気か何かからきたものだろうと思っておりました。
ですがもちろん、この言葉が事実であってもおかしくはないところで、じっさい原作を知らない知人は額面通りの受け取り方をしたといいます。この台詞をいったいどうとらえたものかとふしぎに思い始めました。

ここで思い出したのですが、すこし前のあるアメリカ映画の中に、主人公の少年が“女の子にモテたくて”鼓笛隊に入ったことがあり、クラリネットが吹ける、などとうそぶく描写がありました。
もしやどこかに、クラリネット(あるいはもっと大きなくくりで、器楽楽器)といえば女の子受けが良い、といった暗黙の了解でもあるのでしょうか。とするとジョンの「特技」はこれを想起させますので、先の台詞はサラへの好意を匂わせるもの、ということになりそうです。
……が、有力な判断材料が何一つ見つけられず、すべては妄想の域を出ません。



この「クラリネット吹けますアピール」ですが、私もさくらいさんと同じように「ジョンの茶目っ気」と捉えていました。
「医師というだけで十分なのに、戦闘スキルまであるなんて、まさか他にもまだ何かあるんじゃないでしょうね?」というサラの茶目っ気に、同じく茶目っ気で答えたのかなあ、と。

しかしジョンのことですから、ここから既に口説く態勢に入っていた、という可能性は大いにありそうですよね!
果たして、「クラリネット吹けます」は「モテ要素」なんでしょうか。
たとえばジョンが日本人で、「ベース弾けます」と言い出したら「お前、やる気満々だな…」と思わざるを得ませんが、「リコーダー吹けます」だったら、まあ罪のない「小ボケ」じゃないでしょうか。「カスタネット」だったらむしろ採用を見送りたい感じです(各楽器に関わる皆様、もし読んでいらしたらすみません)。果たして、ロンドンの若者たちにとって「クラリネット」はどのポジションにあるのでしょう。

そこで、ロンドンの20~30代の男女100人に街頭調査を行いました!!
…は群馬県民の私にはムリなので、せめても、ということで、たまたま会った外国人数人に聞いてみました。

残念なことにヨーロッパ出身の方が全くいなかったのですが、20代~30代のアメリカ人男性3人、女性一人、オーストラリア人女性一人が比較的ジョンに近いかと思ったので(全員SHERLOCKは未見)無理やり聞いてみたところ、全員が
「どちらかというと『モテる』というよりは『地味、堅実』というイメージではないか」とのこと。

もうちょっと間口をひろげて「楽器をやってる男の子ってモテると思う?」と聞いてみると、口を揃えて「その傾向は日本での方が強いと思う!」と言っていました。たとえば、その中の1人はハワイ出身なのですが、ハワイでウクレレをやってもモテないのに、日本でウクレレを弾くとものすごく女の子ウケがいい、とのこと。

クラリネット経験者の友人にも聞いてみました。何でも、クラリネットは 吹奏楽器の中でも咥え方などが少し他のものと違い、奏者を選ぶ楽器だそうです。つまり、クラリネット担当=技術が高い、という印象があり、友人は「すこし変わっている」「しかし優秀」というイメージを持っているようです。

ただ、これは吹奏楽器を知っている人ならではの感覚ですよね。サラが楽器に詳しいとは限らないので、ジョンがそのように感じさせる効果を狙ったとはやはり考えにくいかもしれませんね。やはり、「世間一般におけるクラリネットのイメージ」、そして「脚本が書かれる際、どうしてクラリネットが選ばれたのか」を知りたいところです。

私の方では大した調査はできなかったのですが(すみません…)、さくらいさんは以前楽団で演奏をされていたとのことです。「内輪の前提に依ってしまったかもしれませんが」と前置きされた上で、楽器に関する詳細なイメージをお話してくださいました。

少し考えたのですが、どういうわけで楽器の話が出てきたのかを脇に置けば、なぜクラリネットなのかということならわからないではない気もしてきました。
オリジナルの英語の台詞では、どうやら楽器は「学校でやっていた」とのことですので、もしスクールバンドにありそうな楽器の中から選ぶとなったら、この場面に何を持ってくるだろうかと考えたのです。メジャーな楽器はいくつかありますが、トランペットやフルートでは王道に過ぎ、サキソフォンでは斜めになってしまうなど、いずれもさらりとした台詞には似つかわしくないような気がしますので、多少マイナーなもののほうがよさそうです。また、管楽器でいうと木管には繊細なものがある一方で朴訥なものもあり、金管には総じて豪放な印象の ものが多く、イメージの合う楽器は限られてきそうです。弦楽器ではイメージの問題以前にシャーロックと重なってしまいます(ひょっとするとギターはありかもしれませんが)。打楽器群については楽隊の形態によって奏者の立ち位置がまちまちで、一言の台詞にスマートに乗せるには向かないのかもしれません。
ひどくざっくりとではありますが、こうして消去法的に、軽いエピソードにうまく当てはまるような楽器を探していくと、残るものはあまり多くないように思います。先にお伝えした別の映画の件も、同じようにして残った中からクラリネットがひろわれた結果だったのかもしれません。
とはいえ、そもそもなぜ楽器なのかが謎といえば謎のままなので、ついついこだわっては堂々巡りをするばかりです。



なんと、こまやかなご考察…!ここまで考え抜かれた上での「クラリネット」チョイスだったのでしょうか。脚本家さんの思考の流れを想像すると楽しいですね。
それにしても、どの道にもお詳しい方がいらっしゃるとは言うものの、「クラリネット」ひとつでここまでお話が広がるとは思ってもみませんでした!さくらいさん、ありがとうございました。


もし、イギリスでの「楽器のイメージ」に詳しい方が読んでくださっていたら、ジョンの台詞についてどう思ったか教えていただけたら嬉しいです。

さて、この後もジョンのアプローチは続きます。首尾よくサラをデートに誘い出したジョン。シャーロックのアドバイスで、映画ではなくサーカスにやってきます。

「あ、きっと中国のね」
「うん、僕もそう思った。僕らって気が合うね(There's a coincidence)」(拙訳)


ぶん殴りたくなるほどの絶好調ですね…

(※アップした直後にふと気付いたんですが、私、ずっとこれをサラへの軽口だと思ってたんですけれど、そうじゃなくてここだけ独り言なんでしょうか?今までの捜査に出てきた中国がまた出てきたのを『偶然だな』って言ってる?)

原作では何度も結婚したとされ、自らも「女性経験が豊富」と豪語しているワトスンですが(関連記事:『ワトスンは女好き?』『ジョンのバカンス』)、実際に女性に恋する描写はひとつだけしか出てきません。「四つの署名」の依頼人で、後に妻となるメアリ・モースタン嬢への恋です。

ジョンのように軽妙なトークで迫るかと思いきや、これが全くの不器用。

私はアフガン戦争の懐旧談など試みて、彼女をなぐさめようとしたが、そのじつ私が現在の立場に気をとられ、行きさきへの好奇心でいっぱいで、話にすこしも身がはいらなかった。そのとき私は、連発銃が深夜のテントをのぞきこんで、私が虎の子をそれに向かって発射したという、とんちんかんなことをいったといって、いまもって彼女から冷やかされるのである。


しっかりしろ!と言ってやりたくなるほどの天然ぶりです。ホームズによると、この後ショルトーさんに「蓖麻子油は二滴以上のむのはきわめて危険で、鎮静剤にはストリキニーネを大量にのむがよい」などと言っていたようです。医師免許剥奪ものじゃないんでしょうか。

モースタン嬢は難事件の依頼人であり、ワトスンの恋は冒険と同時進行だったのでまあしかたない面もあるのですが、ジョンのように「打てば響く」感じはまったくありません。ジョンの「息をするように軽口が出てくる」あの感じは、むしろホームズのテクニックを受け継いでいる気がします。

「止むをえない措置だったんだ。まず景気のいい鉛管工になったのさ。名まえはエスコットというんだ。毎晩彼女を散歩につれだしてね。のべつおしゃべりをしたものさ。うっふ、ぺちゃくちゃ、ぺちゃくちゃだ!」(『犯人は二人』)


ホームズの「おしゃべり」はもちろん捜査のためですが、相手に結婚まで決意させたのだから大したものです(もっとも時代が違いますし、結婚を夢見ていたであろう身分の低い貧しい女性を『景気のよさ』で釣った点は差し引かなければならないと思いますが)。シャーロックも必要とあれば感じのよい男性としてふるまうことができますが、結婚に漕ぎつけるまでには、というか一晩と持たずボロがでそう…。

ジョンも、今までにないくらい「本気になれる相手」を目の前にしたらワトスンのようにしどろもどろになってしまうんでしょうか。そんなジョンも観てみたいような、今のままでいて欲しいような…。

(原作の引用部分は延原謙訳)


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この記事へのコメント

GWひたすら引きこもってます - YOKO - 2013年05月05日 19:27:55

こんにちは。
RMさんのブログのこと残念ですね。でもきっとまたいつの日か再開してくださるのではと思っています。

さて、またまた興味深い考察ですね!
私のあのセリフから得た印象は、医者でソルジャーというかなり荒っぽい(医者が荒っぽいかどうかはちょっと疑問ですが、外科的な面はそういうイメージかと)履歴書だったわけですけど、そこで、芸術的な、そして楽隊の中の一楽器の演奏というクラリネットが出てきたところで、とてもジョンが可愛く見えました。

根拠はないけど、可愛くて親しみやすい感じがしました。
その時の表情もあるかな?

ところで、サーカスのところのジョンのセリフですが、私はあそこは「偶然だな。」だとひとりごちてると思ってました。
事件で散々中国がらみだったのに、事件を離れたデートでも、中国かよ…………
って思って、ちょっと嫌な予感してる、そんなシーンではないかと。
どうでしょうね?

- トビィ - 2013年05月05日 21:41:35

ナツミさん、YOKOさん、こんばんは。

RMさんのブログ本当に残念です。パソコンの前で茫然としてしまいましたが、
また再開できるのを待ってます。

面接での「クラリネット」発言私も原作にワトスンが吹いた事があったかな?
と疑問でしたが、普通にスルーしていました。
というか、面接で履歴書が必要なのは日本だけじゃなかったのね・・・
とバカなこと考えてました(^^;)

サラとの(ぶん殴りたくなるほどの絶好調)デートで
シャーロックが場を盛り下げるのに対抗して、
ジョンが盛り上げようと必死なところは可愛いです。

「意外性狙い」か!? - ナツミ - 2013年05月06日 06:25:01

YOKOさま

> RMさんのブログのこと残念ですね。でもきっとまたいつの日か再開してくださるのではと思っています。

ほんとうに!YOKOさんのブログも(勝手に)日参させていただいているのですが、コメントを残す残さないに関わらず、もう楽しませていただくのが当たり前のように日常に組み込まれているのです。
考えてみたらYOKOさんはほぼ毎日、RMさんもそれに近い頻度で更新されていて、それって凄いことですよね。ありがたさがよくわかりました。友人に「典型的なダメ男の台詞だね…」って言われちゃいましたけど…

> さて、またまた興味深い考察ですね!
> 私のあのセリフから得た印象は、医者でソルジャーというかなり荒っぽい(医者が荒っぽいかどうかはちょっと疑問ですが、外科的な面はそういうイメージかと)履歴書だったわけですけど、そこで、芸術的な、そして楽隊の中の一楽器の演奏というクラリネットが出てきたところで、とてもジョンが可愛く見えました。

なるほど、「オーバースキル」とサラに言われたので、親しみやすさを演出しようという魂胆ですか!
YOKOさんまでも篭絡するとは、なんという可愛い子ぶりテクニック…!
(何でこの記事の私はジョンへの敵意がみなぎっているんでしょう)

> ところで、サーカスのところのジョンのセリフですが、私はあそこは「偶然だな。」だとひとりごちてると思ってました。
> 事件で散々中国がらみだったのに、事件を離れたデートでも、中国かよ…………
> って思って、ちょっと嫌な予感してる、そんなシーンではないかと。

そうなんですよ!
私、ずっと「サラに対しての軽口」だと思い込んでいたんです。何かにつけて「僕もそうだよ。これって運命じゃない?」って言う男、という感じで。もちろん本気でそう思わせようとしたのではなく、軽く好意を匂わせるジョークと解釈していました。でも文字にしてアップした途端に「ひとりごちてる」可能性に思い至りました。そこまで浮ついた感じではなかったんですね。
また、シャーロックがサーカスの情報をくれたのを、事件に直接絡んでいるとは思わないまでも「捜査中に知ったんだろう」くらいは気づいていると思っていたのですが、この段階で「ひとりごちてる」とするとまったくの無防備だったということになります。この頃のジョンは、まだシャーロックのことをよく知らないんですね。こちらに「ホームズの情報がただのおすすめデートスポットのはずがない」「イエロードラゴン→中国を連想するはず」という思い込みがあって、すっかり誤解をしてしまいました。

同じように、S1E3のプールに行く前の場面でも、ジョンがシャーロックに「太陽系の知識が役に立つと認めるのを待ってる」という訳を見てびっくりしました。「初期のワトスンは気付いていないけど、ホームズには実は天体や文学の知識がある」という前提で観ていたので、この台詞もまったく違う解釈をしていました。SHERLOCKも原作も、かなり勝手な見方をしているのかもしれません…。

ジョンの履歴書 - ナツミ - 2013年05月06日 07:07:58

トビィさんこんばんは!

YOKOさんへのご返信に書きそびれてしまいましたが、YOKOさんもトビィさんもGWいかがお過ごしでしょうか。
YOKOさんは「引きこもっている」と書かれていましたが、台湾に行かれていたので休息が必要ですよね!
私もそれほど遠出はしていないのですが、友達とだらだら話をしたり、深夜までやっている本屋さんにふらりと出かけて延々と本や雑誌を物色したり、翌朝早起きしなくていいと言うだけでうれしいです。

> RMさんのブログ本当に残念です。パソコンの前で茫然としてしまいましたが、
> また再開できるのを待ってます。

ほんとうに、「茫然」という言葉がぴったりです。再開まで、ここでもお話できるとうれしいのですが…

> 面接での「クラリネット」発言私も原作にワトスンが吹いた事があったかな?
> と疑問でしたが、普通にスルーしていました。
> というか、面接で履歴書が必要なのは日本だけじゃなかったのね・・・
> とバカなこと考えてました(^^;)

英文の履歴書、私も書いたことがあるのですが、和文のものとは「自分褒め」の匙加減が違うのが難しかったです。でもコンピュータが使えるので、もう二度と一から書かなくてよいのが素晴らしいと思います!どうして日本では手書きじゃなきゃダメなんでしょうね。

そういえばジョンの履歴書、画面に大写しになりますね!この次の記事では違うものを見ようと頑張ったのです
が、ジョンの履歴書もよく見たら楽しそうです。

> サラとの(ぶん殴りたくなるほどの絶好調)デートで
> シャーロックが場を盛り下げるのに対抗して、
> ジョンが盛り上げようと必死なところは可愛いです。

そういえば、「ワトスンの恋路をホームズが邪魔する」というのは別に原作にあるわけではないのに、映像化作品ではもう鉄板ネタなような気がします。シャーロックが背後から現れる場面では、ジョーズまたはダースベイダーのテーマが頭の中で鳴り響きます…。邪魔するつもりがあるのかないのか、でも結果的にかなり邪魔なのが面白いですね。

ドとレとミとファとソとラとシの音がでなーい♪ - ゆい - 2013年05月08日 00:00:58

こんばんは。
ジョンのクラリネット発言、今までほとんど意識してなかったのですが、すごく気になりますね……!

元吹奏楽部、といってはあまりにもおこがましいのですが、私は大学生の時、弱小吹奏楽部に参加していまして。初期は部員5人で、パーカッションの子だけ上手でそのまわりでよれよれ演奏するようなほとんど聞くに堪えない合奏部で、私はフルート担当だったのですが。部員が増えて15人になった頃、そのうち5人がフルートというアンバランスさだったので、私はクラリネット担当に変わることになり。

その頃のことをつい思い出してましたら、なんだか、クラリネットという楽器そのものがジョンっぽいなあ、と思えてきて。(以下は私の勝手な印象ですが)フルートって、合奏してても上の方で勝手にぴろぴろ鳴らしてるような感じだったのですが、クラリネットはみんなの音の重なりの中に、少し低音のあったかい音色で控えめに加わる、「みんなと一緒にいる」感じがすごく強いなあ、と演奏してて思ったことがあるのです。さくらいさんのご考察をほんとにそのとおりだ!と思ったのですが、金管みたいに派手に鳴る、のもジョンのイメージとはちがうし、サキソフォンも変にかっこよすぎる(?)気がするし。クラリネットのあの地味(失礼)な外観とか、シンプルに見えるのに妙に運指が複雑なこととか、(消耗品の木のリードを付けて吹くんですが)リードのいい悪いでまともな音が出るか否かが変わる微妙に神経質な感じとか、穏やかな音が出てると安心していたら不意に子豚の悲鳴みたいな「ぴぎゃっ」って音が飛び出す予想外の常軌を逸した面があることとかも似ているなあ、なんて。……いえ、最後のは単に私の下手くそさゆえなのですが。でも本当に、いきなりしゃっくりみたいに変な音が飛び出すんです。(少なくともフルートではそんな事態はないのです。)当時クラリネット担当は、楽譜まったく読めないような完全初心者の後輩男子と私の2人だったので、しょっちゅうどっちかから子豚の悲鳴が飛び出しては指揮者に睨まれていました。(本番は何とか子豚封じ込めに成功しました。ぼろぼろでしたが)

……ええと、ジョンとクラリネットの話のつもりが、低レベル演奏者の変な思い出話になってしまい大変申し訳ありません。「モテ要素」という話にはかすりもできませんでした。GW明けのぼけた頭の中で、今日1日「ぼくの大好きなクラーリネット♪」がまわっていて、なんだか無性にコメント書きたくなってしまったのです……

(メールは別途送らせていただきます!)

*1度送信したらエラーみたいになったので再送しますが、もし前回のも送られてたらこっちは削除してくださいませ!

オーパッキャマラド♪ - ナツミ - 2013年05月09日 07:21:28

ゆいさま

吹奏楽経験者ならではのの実感あふれるコメント、ありがとうございました!
おかげさまで、だんだん吹奏楽をやっていらっしゃる方のクラリネットのイメージがわかってきました。
派手さはないがいないと困る縁の下の力持ち存在、吹きこなすのに技術がいる、という感じでしょうか。
それって「ジョンっぽい」ですね。
周りの方々のためにクラリネット担当を引き受けた、というゆいさんのエピソードにも「ジョンっぽさ」を感じてしまいます。

さて、こうなると(多分サラもそうだと思うんですが)『特に吹奏楽関係者でない人のクラリネットへのイメージ』も知りたいところなんですが…

>GW明けのぼけた頭の中で、今日1日「ぼくの大好きなクラーリネット♪」がまわっていて、なんだか無性にコメント書きたくなってしまったのです……

私(とりあえず『吹奏楽知らない人代表』ということで失礼します)のクラリネットのイメージはまさにこの歌です。「音が出ない」楽器ですね。
最近この歌がネットで話題になっていたようで、一説によると「実はクラリネットは壊れていない」そうなんです。もとの歌詞(フランス語)には、パパの台詞が入っていて、それを読むと「子どもは壊れたと言っているが、実は技術不足で音が出ていない」可能性もあるようです。

「原語で歌う海外曲」http://www.geocities.jp/ezokashi/f_jaiperduledo.html

オーパッキャマラドの意味も初めて知りました - RM - 2013年05月10日 22:35:22

ナツミさん、皆様、こんばんは。プロフィール欄やこちらのコメント欄で、私のブログのことを書いて下さって、ありがとうございました。読みながら、ぐしゅぐしゅしていました。こちらにはこれからもお邪魔いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、クラリネットのことですが、私、中学の3年間だけブラスバンド部にいて、すごくへたなフルート吹きでした。それでさくらいさんの楽器に対する印象や、ゆいさんが実際にフルートとクラリネットを吹いていらした頃のお話が、とても楽しかったです。ゆいさんの「不意に子豚の悲鳴みたいな『ぴぎゃっ』って音が飛び出す」と言う表現に、くすくす笑っちゃいました。そして「クラリネットはみんなの音の重なりの中に、少し低音のあったかい音色で控えめに加わる」って、本当にそうでした。決して派手でなく大きな音も出ず、際立って高くも低くもないクラリネットの音が、そのバンドの土台の色を決める、という感じがしました。

管楽器をたしなむ登場人物というと、「マスグレーブ家の儀式」のブラントンを思い出します。グラナダ版ではフルートを吹いていましたが、原作では「楽器ならたいてい何でも」なんですね。彼は(彼も?)"女の子にモテたくて" 楽器をはじめた口でしょうか。

それから、あのクラリネットの歌、そういう可能性があるのですね。

女たらしといえば…! - ナツミ - 2013年05月11日 09:32:24

RMさま

わー、コメントありがとうございます!
できれば、ブログ休止を悲しんでいた皆さんすべてに「RMさんが書き込んでくださっていますよ~!」とお知らせして回りたいくらいです。
こちらこそ、今後ともよろしくお願いいたします。


> さて、クラリネットのことですが、私、中学の3年間だけブラスバンド部にいて、すごくへたなフルート吹きでした。

RMさんもフルートを!今回まわりの友人にも聞いてみたんですが、あらためて「実は楽器をやっていました」という方の多さにびっくりです。シャーロックはジョンがクラリネットを吹けるのを知っているのかなあ…

>「クラリネットはみんなの音の重なりの中に、少し低音のあったかい音色で控えめに加わる」って、本当にそうでした。決して派手でなく大きな音も出ず、際立って高くも低くもないクラリネットの音が、そのバンドの土台の色を決める、という感じがしました。

やはりそうですか。ジョンは自分の立ち位置に合った楽器を選んだ(または、あてがわれた)ということになるのでしょうね。
実はSHERLOCKの登場人物で楽隊を組んだ絵をいただいたことがあって、キャラクターと楽器のイメージがぴったりでテンションが上がったことがあります。
シャーロックはバイオリン、ジョンはクラリネットで、他の登場人物の楽器の担当を考えてみるのも楽しいですね。(楽器の知識がまるでない私は、ここまでで頭真っ白ですけど…)

> 管楽器をたしなむ登場人物というと、「マスグレーブ家の儀式」のブラントンを思い出します。グラナダ版ではフルートを吹いていましたが、原作では「楽器ならたいてい何でも」なんですね。彼は(彼も?)"女の子にモテたくて" 楽器をはじめた口でしょうか。

そうか、女たらしといえばブラントン!すっかり忘れていました!
原作では彼の教養の一部として書かれていたように思うのですが、やはり教養の高さは「モテ」につながるでしょうし、音楽にはロマンチックな要素もありますしねえ。シャーロックもアイリーンの曲を作っていましたが、やはり「音楽を捧げる」というのは素敵です。(シャーロックの『マイクロフトを追い返す曲』とか、ホームズの『ワトスンを寝かせる曲』とか、ロマンチックな意図のないケースもあるんでしょうけど…)
ブラントンもレイチェルに曲を作ってあげたのかな。(なんとなくですが、そこまではしてなそうな気がします)
グラナダ版「マスグレーヴ家の儀式」は、ある文学作品もモチーフになっていましたね。あらためて、ホームズ時代の雰囲気(それこそ、どんな男性がモテるのか、というような通俗的なことも含めて)を後世に伝える、貴重な作品なのだと感じました。
SHERLOCKもいつか古典になって、未来の誰かがさくらいさんと同じ疑問をお持ちになるのでしょうね。

> それから、あのクラリネットの歌、そういう可能性があるのですね。

「壊れている」という子どもが正しいのか、指導しようとするパパが正しいのかはわかりませんが、フランスでも「クラリネットは難しい」という印象があることは間違いないようですね。どの楽器も難しいのでしょうけれど、少なくともこの歌を作詞した人は苦労なさったんでしょうね。
日本語版で出ない音が増えていくのは「楽器がだんだん壊れていく」のだと思っていましたが、今は練習中の生々しい苦労を感じます…。そういうことってありますよね。

- 星宿 - 2013年05月11日 10:43:39

ナツミさん、こんにちは★
先日からこの記事の前を何度も行ったり来たり(変な表現ですみません)
でも、思い切って。
楽器のイメージについての私見ですが、書かせていただきますね。
なんだか恥ずかしくて書けなかったんです;

実は私も吹奏楽の経験者で高校からトロンボーンを始めて、卒業してからは大学と社会人クラブの両方で吹いていました。夫はその社会人バンドでクラリネットを吹いていた先輩です。今でも我が家には“クランポン”というメーカーのクラリネットがあります。ずっと吹いていないからカビ咲いてるかも?

ブラバンにおけるクラリネットの位置はオーケストラのバイオリンと同じです。
どの曲の主旋律もクラリネットが吹きます。
無かったら絶対に困る楽器です。クラシックの名曲を吹奏楽用に書き換えた楽譜も何度か演奏したことがありますが、バイオリンパートは全てクラリネットによって演奏されていました。

原典でもBBC版でもシャーロック(ホームズ)はバイオリンを弾きますよね?
見方によってはジョンもシャーロックも属しているバンドの形態が異なるだけで、実際には同じパートである楽器を担当しているんだなぁ、って感じました。
似たもの同士なのかな。色違いのお揃い、みたいな感じ(笑)

それから、夫もそうでしたがブラバンでクラリネットを吹いている男性は小柄な方が多いです。ジョンを演じているマーティンも小柄ですね。

中学校の時から吹奏楽でクラリネットを始めた夫や他のクラ吹きの男の先輩から聞いた話で、こんな事があります。 
部活に入って1ヶ月ほどして担当する楽器を決める時に本人の希望楽器を一応訊かれるのだけれど、顧問の先生や先輩は新入部員の体格を見て違う楽器を担当させることが多い。大きなチューバはがっしりした大きい男の子、トランペットは肺活量が多そうで度胸の据わっていそうな男の子、など。
だから本当は格好良くて目立つトランペットやサックスを吹きたいけれど、仕方無しにクラリネット担当になる男子生徒がいっぱい居た・・・

これは私の住んでいる町の中学校限定の話なのかもしれませんが。
余談ですが、ピッコロ吹きの男の先輩も男性にしてはすごく小柄な方でした。
現在小柄な男性はローティーンの頃はもっと小さくて、たぶん女子よりも小柄な人も多かったと思います。その先輩もやはり中1の時に本当はトランペットを吹きたいのに顧問の先生に強制的にピッコロ担当にされたそうです。
でもその先輩はもの凄く上手でしたよ。

ジョンもそうだったのかな?ってあのシーンの“クラリネットを・・・”を見た時に思いました。
外科医になるほどの人なのだから子どもの頃から器用だったろうし、きっと上手なクラリネット吹きだったんだろうなぁ、とも。


★上の最新記事をコメントと一緒に拝読いたしました。以前メールでお話しました時に私のブログについて、ドイル作品とは全く関係無いのでコメント欄でのリンク公開は恥ずかしいから出来ないと書きましたけど、思い切って自己紹介代わりに貼って帰ります。
YOKOさんとナツミさんのコメントを読ませていただいて、少し勇気が出たみたいです。これからもよろしくお願いします★

楽器と人の関係 - ナツミ - 2013年05月12日 06:44:49

星宿さま

コメントありがとうございます!
そして、ブログへのリンクもありがとうございます。
テーマはSHERLOCKやホームズではないけれど、星宿さんのブログが大好きで、私にとってとても大切な存在です。ご訪問なさった方にはわかっていただけると思うのですが、休日の朝にコーヒーを飲みながらゆっくり読ませていただきたいような…
私などがレビューするのはおこがましいんですが、カビが「咲いてる」とおっしゃる感性と価値観にすべてが集約されているような気がします。そして、ムックが可愛いです!

> 実は私も吹奏楽の経験者で高校からトロンボーンを始めて、卒業してからは大学と社会人クラブの両方で吹いていました。夫はその社会人バンドでクラリネットを吹いていた先輩です。

ここにも吹奏楽の経験者さんが!
なんだか、この世で楽器ができないのは私だけじゃないかという気になってきました…!

> 原典でもBBC版でもシャーロック(ホームズ)はバイオリンを弾きますよね?
> 見方によってはジョンもシャーロックも属しているバンドの形態が異なるだけで、実際には同じパートである楽器を担当しているんだなぁ、って感じました。
> 似たもの同士なのかな。色違いのお揃い、みたいな感じ(笑)

そうなんですか!なんとなくバイオリンは「花形」というイメージがありましたが、主旋律を吹くという意味では同じなんですね!シャーロックとジョンは一見正反対ですが、似たもの同士、と言う面も確かにありますね。

> それから、夫もそうでしたがブラバンでクラリネットを吹いている男性は小柄な方が多いです。ジョンを演じているマーティンも小柄ですね。

体格も関係あるのですね。「小柄」「度胸が座っている」「器用」まさにジョンだ!
すると、さくらいさんがおっしゃっていたように「会話の流れ」の邪魔にならない楽器である、という理由と共に、ジョン(マーティン・フリーマン)の体格や脚本上の設定から「こういう人はクラリネットだな」と決まった、という可能性もありそうですね。

実は、星宿さんのコメントをいただいた後、クラリネット奏者さんに会ってきました。
仕事でご一緒したことがある方なのですが、今は音楽教室で指導をなさっていて、レッスン間の空き時間に教室にお邪魔してお話をしました。
中学校の部活動の外部講師もなさっているそうですが、パート決めは本人の希望も聞くけれど、オーディションの結果、やはり星宿さんがおっしゃっているのと同じようになるみたいです。
実際にクラリネットを見せていただいて、手入れをこまめにしないといけない(これはジョン、大丈夫だったんでしょうか。そんなにまめじゃなさそうですけど)こと、指の大きさや歯の状態から、子どもが習い始めるとしたら10歳くらいからになること、管のタイプに「ドイツ管」「フランス管」があることなど、色々伺い、しまいにはSHERLOCK関係なくクラリネットそのものに興味が出てしまいました。

何度もこのドラマを観ていても、私はこの場面に着目することがなくて、ましてや得意な楽器からジョンやシャーロックの性格が見えてくるなんて想像もしなかったし、童謡の歌詞を調べたりクラリネットを手に取ることもなかったなあ、と思います。(そして、グルーナーの陰に隠れてすっかり忘れてたブラントン…)
あらためて、さくらいさんやお話くださった皆さんに感謝です。

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Author:ナツミ
シャーロック・ホームズが好きです。どちらかというとワトスン君がより好きです。

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