最初の挨拶
パンダとジョン

BBC制作、現代版シャーロック・ホームズのドラマ「SHERLOCK」ファンのブログです。
①正典/聖典(原作)と比較しながらドラマを観て、元ネタ探し
②ドラマでまだ出てこない原作の事件は、SHERLOCKだとどんな話になるのかな?と妄想する

…を一人で(主にトイレとかお風呂で)楽しんでいたのですが、
さまざまな方にご意見をいただけたら楽しいだろうなあ、と思って始めました。
ネタバレ満載ですのでお気をつけください!
★原作の文章を引用する際、主に新潮文庫版(延原謙・訳)を参考にさせていただいております。
★全ての記事は、推測やこじつけを基にしており、たまに妄想も入っております。ご了承の上ご利用ください。
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レストレードは知っている?

時々、このブログを読んで下さった方とメールでお話させていただくことがあります。
SHERLOCKに関係ある、なしに関わらずとても嬉しく、楽しくやりとりさせていただいているのですが、そこで思いもよらなかったような「元ネタ」を教えていただき、ぜひにとお願いして記事にとりあげさせていただいたことが何度かありました。
今回もそんな記事です。星宿さんのメールで教えていただいたものです。

「犯人は2人」に出てきたワトスンの容貌の話をしていたのですが、そのお返事にこんな一節がありました。

>スタディ・イン・ピンクの最後の方のレストレイド警部とシャーロックの会話シーンに似ている気がしました。
>どちらも、本当は判っているんだけど気付いてないふうに装うレストレイド?みたい。


星宿さんがおっしゃっているのは、「犯人は二人」で、ある目的のため「恐喝王」ミルヴァートンの家に忍び込んだ(つまり、不法侵入ですね)ホームズとワトスンをレストレードが訪ねてくる場面です。次に引用します。

この大活躍の翌朝、質素な居間で食後のパイプを楽しんでいるところへ、警視庁のレストレード君がひどくむずかしい顔をしてやってきた。
「ホームズさん、お早う。ワトスンさん、お早う。たいへんお忙しいですか?」
「お話をうかがっていられないほどじゃありませんよ」
「昨晩ハムステッドで大きな事件がありましてね。とくにお忙しいのでなかったら、ご協力ねがいたいと思ってうかがったのです」
「ふむ、ハムステッドでね。どんな事件ですか?」
「殺しです。(中略)そして金めのものは何一つ紛失していないことからみても、犯人たちは相当の地位ある人物で、秘密の暴露を防止するだけが目的じゃないかと思うのです」
「犯人たちというと、一人じゃないのですね?」
「犯人は二人でした。もうひと息で現行犯を押さえられるところだったのです。でも足跡や人相はわかっています。九分どおりそのほうから逮捕できるとは思いますが、一人はなかなか敏捷なやつでしたけれど、もう一人のほうは庭師の手つだいがいったん捕えたのに、格闘になって逃げられてしまいました。こいつは中背ながらがっしりした体格で、顎がはって首がふとく、髭があってマスクをつけていました」
「それだけではつかみどころがありませんね。そう、ワトスン君のようなやつだともいえますね」
「ほんとにね」警部はひどく面白がって、「まったくワトスンさんそっくりですね」



そして、"A Study in Pink"でのシャーロックとレストレードの会話。

「弾丸は小銃から窓を突き抜けている。あの距離からだ。射撃の名手。」
「ただの狙撃屋ではない、戦士だ。全く手が震えていなかった、戦闘に慣れているのは明らかだ」
「僕が本当に危なくなるまで撃たなかった。堅い道徳規範の持ち主。おそらく軍務の経験がある男だ、そして、鋼の神経…」

ここで、シャーロックは狙撃したのがジョンだということに気づきます。急にそわそわして「今の話は忘れてくれ」と言い出し、ジョンに駆け寄ろうとするシャーロックをレストレードは不審げに見ていますが、やがて

「わかった、尋問は明日だ。行け」とシャーロックを促し、なんともいい笑顔で二人のいる方向を見やります。

話題に上っている「犯人」がワトスン(ジョン)であるということ、そしてその「人物像」がレストレードやシャーロックの言葉でだんだん浮かび上がってくる描写が「ぜんぜん違うけど、根っこのほうで酷似している気がする」と星宿さんは指摘なさいます。

そして、その「人物像」へのホームズ(シャーロック)の反応。
ホームズはこんな感じ。

「せっかくですが、レストレードさん、これはお手つだいできませんね。というのは、このミルヴァートンという男を私は知っているのです。あれはロンドンでも有数の危険人物の一人でしたし、この世には法律でどうにもならない犯罪というものがあります―ということは、個人の復讐というものも、ある程度みとめねばならないと思うからです。(後略)」


一方シャーロックは
「ええと、そうだな、忘れてくれ」「全て無視してくれ」「ただの…あー、ショックによるたわごとだ」
と、しどろもどろ。もっとも、実質「首謀者」で心の準備ができていたホームズと、ジョンの行為に気づいたばかりのシャーロックを比べるのは酷かもしれません。ミルヴァートンに対するホームズの気持ちは、ジョンの台詞に反映されています。

「大丈夫か?」
「もちろん大丈夫だ」
「でも、人を一人殺したばかりだ」

「ああ…その通りだ。否定はしない。でもすごくいい奴じゃなかった」


ここでジョンは、自らの道徳規範を語ったり、「君のためにそうせざるを得なかったんだ」というような弁明はしません。そっけない台詞ではありますが、言っている内容はホームズと同じではないでしょうか。

このジョンの行動は、ワトスンの姿も受け継いでいます。
ミルヴァートン宅への侵入をホームズが決意した時の、ホームズとワトスンの会話。

「(前略)この手段が法的には許されないにしても、道義的に正しいのは君も認めてくれると思う。ミルヴァートンの家に押し入るのは、例の手帳を力づくで取りあげる為だ―そのためには、君もいすを振り上げて僕に力を貸そうとしてくれたじゃないか」
「そうさ」そういわれて私もちょっと言葉につまったが、「不正な手段に使おうとしているものだけが目的であるかぎり、道義的には正しいといえる」


「(前略)僕は自尊心と名声にかけても、かならず仕とめるまで闘ってみせるよ」
「どうも気がすすまないけれど、やるしかなかろうね。いつ出かける?」
「君は来なくてもいいよ」
「そんなら君も行かせないよ。僕は断じていうが、今晩の冒険に僕をつれていかないというなら、まっすぐに警察に馬車を乗りつけて、君のことを訴えてやる。決しておどかしなんかじゃないよ」
「君は行っても用がないのだよ」
「どうしてそんなことがわかる?何が起こるかしれないじゃないか。いずれにしても決心はできているんだ。自尊心は君の専売じゃないよ。名声だってそうだ」


ホームズの身が危ないとなると、いすを振り上げて相手を攻撃しようとするワトスン。
相手の家に不法侵入して書類を破棄するという危険な犯罪行為に、迷わず加わろうとするワトスン。
「君は行っても用がない」と言うホームズに(もっと危険が少ないケースでは常にワトスンの同行を望むので、これは明らかにワトスンの身を案じての『嘘』です)自らの強い意志を見せるワトスン。

原作では「道義」「自尊心」「名声」を持ち出して、現代版では「ひどい運転手だった」などという冗談に紛らせてと、それぞれの時代らしい伝え方をしていますが、ワトスン(ジョン)の本心はただひとつ「君を破滅させるくらいなら、自分が犯罪者になったほうがいい」ということではないでしょうか。

って、いつの間にかジョンの話になってますけど(星宿さんすみません!)今回はレストレードでした。
果たして、レストレードは「犯人」のひとりがワトスンであることに気づいていたのでしょうか?
ここで、星宿さんの見解を引用させていただきます。

>ただ単純に、犯人の容貌を話しているうちにワトスンに似ているから笑ってしまったともとれるし、警部自身、取り逃がされた男がワトスンだとなんとなく判っていてミルヴァートンは悪いヤツで殺されても仕方なかったし、彼が抹殺されたことで助かる人が大勢いる筈だから、このまま証拠不十分でお蔵入りにしてしまおう、と思いながらカッコ良く諦めて笑っているようにも読めてしまったのです。

星宿さんの分析は、現代版のレストレードのジョンに対する思いにもそのまま当てはまるのではないかと思います。皆さんはどう思われるでしょうか?

私なりの考えを述べさせていただくと、原作のレストレードも、現代版レストレードも、十分なヒントを得ているんですよね。

原作のレストレードは、ワトスンの人相や足跡から調べていけば「九分どおり」犯人が見つかるという確信を得ています。ホームズはああ言いましたが、「ブルドッグのように粘り強い」(関連記事:『レストレードについて』)彼なら、捜査を進めさえすれば、自らの言葉通りワトスンにたどり着くのではないでしょうか。それを引っ込めたのは、星宿さんの仰るように事情を察してあえて「かっこよく諦めた」からかもしれません。

現代版レストレードは、シャーロックの「推理」を聞いています。該当する人物がジョンであるという結論に辿りつくのは難しいことではないはず。状況から見ても、シャーロックの居場所を連絡してきて、なおかつ先に現場にいたジョンは「容疑者」になり得るにも関わらず、全く追及しなかったのはやはり「見逃した」のだと思います。
(ジョンの指にはシャーロックが指摘した「火薬やけど」が残っているので、ちょっとでも突っ込まれたら危なかったんですよね。マイクロフトはしっかり見ていると思いますが…)

「犯人は二人」の翌月には、「六つのナポレオン」が発表されています。共に、発生年の明記されていない事件ではありますが、「六つのナポレオン」冒頭ではレストレードが221Bに遊びにきて、ホームズやワトスンと仲良く会話する様子が描かれます。

現代版のレストレードも、221Bのクリスマスパーティーに顔を出したり、やむなくシャーロック逮捕の運びになったことを事前に教えてくれたり、シャーロックやジョンと「仕事の枠を超えた友達になっている」と言っていいと思います。
シャーロックとレストレードの、面倒見のよい兄と素直でない弟のような独特の関係は相変わらずですが、ジョンとレストレードはぐっと仲良くなった模様。シャーロックが知らないうちに、いつの間にか「グレッグ」「ジョン」と呼び合うようになっています。

職務に情熱を燃やすレストレードにも、警察官として遵守すべき「法律」とは別に、彼自身の正義感や、人間の命に対する思いがあって、ひとりの人間としての判断でジョンやワトスンを「守った」のではないかしら。その行動のおおもとには、シャーロックやホームズを「守ろう」としたジョンやワトスンへの共感があったのだと思います。だからこそ、その後「仕事仲間」ではなく「友人」として仲良くなったのではないでしょうか。今のところはそんな風に考えています。

(原作の引用部分は延原謙訳、現代版の台詞の引用部分は拙訳)

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この記事へのコメント

- myu - 2013年04月07日 20:44:10

ナツミさま、こんばんは。
実はこの場面ですが、とても心に残っていましたのでコメントさせていただきます。

初めてこの場面を見た時に、「なあんだ、犯人を撃った人物を警部知ってるんじゃん、」という感想を持ちました。
レストレード警部とシャーロックが犯人を撃った人物について語る場面、その少し前?の警部の表情から、なんだか撃った人物を警部は知っていてうやむやにしていたのかな、、と感じました。シャーロックが撃った人物に関してプロファイリングしている間の警部のなんだかばつの悪そうな?もう言うなよ、と言っているようなお顔を見て、確信したといいますか、、。
でも、何度も見返してみると、確信が揺らいでしまって、、。私自身わからなくなってしまったのです。
だから、今回の検証記事はなんだかとても嬉しくなってしまいました。
原作は大昔にほぼ読了しましたが、今は忘れてしまっていたのでナツミさまや星宿さまなどの語られる原作をベースにしたお話に、なるほどそうだったのか、と感心させていただいております。凄いです、皆さま。

これからもブログを楽しみにしています。

表情を読む - ナツミ - 2013年04月08日 07:05:50

myu様

myuさまは、レストレードの表情から読み取られたのですね!
「もう言うなよ」という顔、私はそこまで読み取れませんでした。

そういう、「分析ではなく『なんとなく』わかる」というのも人間の大事な能力のひとつで、原作のホームズやマイクロフトにもそういう面があります。(『アベ農園』『ブルース・パティントン計画書』)
現代版シャーロックには今のところ、そういう面を発揮する場面が見受けられません。「ソシオパス」設定のせいかもしれないし、まだとても若くて、場数を踏んでいないからかもしれません。シャーロックの推理よりも、レストレードのベテラン刑事としての勘が先に作用したかもしれませんね。

> でも、何度も見返してみると、確信が揺らいでしまって、、。私自身わからなくなってしまったのです。
> だから、今回の検証記事はなんだかとても嬉しくなってしまいました。
> 原作は大昔にほぼ読了しましたが、今は忘れてしまっていたのでナツミさまや星宿さまなどの語られる原作をベースにしたお話に、なるほどそうだったのか、と感心させていただいております。凄いです、皆さま。

星宿さんは「レストレードは知っていた」と確信されているわけではないようで、原作の文やドラマのペーパーバック版を引用した丁寧なご考察をくださった上で「原作、ドラマ共にそうでない可能性もある」とおっしゃっているのですが、原作の似た場面を発見されたことが「凄い」ですよね!
レストレードがワトスンやジョンの「犯罪」を知っていたかどうか、それは原作に関してはもう絶対にわからないし、ドラマでもあえてぼかされているのだと思いますが、私の場合「知っていた」可能性に気づくことで、レストレードの人物像がよりくっきりと魅力的に感じられるようになりました。星宿さんに大感謝!です。

> これからもブログを楽しみにしています。
ありがとうございます。私も、myuさんや皆様が遊びにきてくださるのを楽しみにしています!

- トビィ - 2013年04月09日 14:36:28

ナツミさん、みなさんこんにちは。

そうか!そうだったのですね。
レストレードは犯人をわかっていたでしょうし、
火薬やけどや硝煙反応で銃を撃ったのはジョンと確定できますよね。
(男気あるレストレードに一杯おごってあげたくなりますね。)
そう考えて改めて観ると違う見かたができますね。

レストレードには実兄マイクロフトにはない人間本来の暖かさがあるから
シャーロックも素直になれないけど、好きなのでしょうね。

<追伸>
サディアスさん家に行くときはご一緒しますよ(^▽^)ノ
ピンチン横丁3番で待ってます(笑)

レストレードも良いですね - 神崎真 - 2013年04月09日 17:00:38

こんばんは、ナツミ様。
レストレードが実は察していたと思って「ピンク色の研究」を思い返すと、
なんだかまた違った感じがしてきて、改めて面白いです!
まだまだ甘いやんちゃ坊主二人(シャーロック&ジョン)と、それを見守る
経験豊かな近所のお兄さん(レストレード)、みたいな。

シャーロックとジョンって、原作のホームズとワトソンより、対等な感じが
します。1話目のラストシーンで、肩を並べて歩いているあたりが、
それを象徴しているような。

> 「ええと、そうだな、忘れてくれ」「全て無視してくれ」「ただの…あー、ショックによるたわごとだ」

このしどろもどろっぷりが、とっても可愛く思える今日この頃です。
原作ホームズでは滅多に見られない可愛さですよね。

あの住所でしたか! - ナツミ - 2013年04月10日 05:06:58

トビィ様

> (男気あるレストレードに一杯おごってあげたくなりますね。)

なんか、レストレードの話題が出るとかならず酒がらみに(笑)!
現代版レストレード、「一緒にお酒を飲みたい」と思えるような人柄ですよね。
今まで原作のレストレードにはそれほどそういう感じを抱いていなかったのですが、映像化作品を通して親しみを覚えることもあるのですね。グラナダ版のレストレードも好きです。こちらは、一緒にお茶したい感じ。

> レストレードには実兄マイクロフトにはない人間本来の暖かさがあるから
> シャーロックも素直になれないけど、好きなのでしょうね。

シャーロックがジョンとの同居を即決した理由を考えると、もちろん彼のさまざまな能力を見抜いたからもあるでしょうが、どうしてもその「暖かさ」に行き着いてしまいます。ハドスンさんやレストレードを「友達」だと思っているのも、人間性による部分が大きいのかもしれませんね。
マイクロフトに対しては色々複雑な思いがあるのでしょうが(多分その全てはまだ明らかになっていないですよね)、似ているからこそ素直になれない、という面もあるのかな…?

> サディアスさん家に行くときはご一緒しますよ(^▽^)ノ
> ピンチン横丁3番で待ってます(笑)

この住所、すっかり忘れていて、「四つの署名」を読み返してしまいました。ピンチン横丁3番は、トビィさんのご住所でしたか…!
角砂糖を忘れずに持参致します!(笑)

お兄さんとやんちゃ坊主! - ナツミ - 2013年04月10日 05:35:15

神崎真様

> レストレードが実は察していたと思って「ピンク色の研究」を思い返すと、
> なんだかまた違った感じがしてきて、改めて面白いです!

ほんとうですね。myuさんのご指摘でレストレードの表情に注目しながら見返してみましたが、もう「知っている」ようにしか見えない単純な私です。

私、原作のレストレードが出る部分も「知っている」設定で読み返してます!
映像化された作品では、時々ワトスンがホームズの付属品みたいに「一人前扱いされていない」印象があるのですが、原作のレストレードってそれをしないですね。記事中で引用した部分でもそれぞれに挨拶をしていますが、ちゃんと、ホームズ、ワトスンそれぞれと仲のいい印象があります。

> まだまだ甘いやんちゃ坊主二人(シャーロック&ジョン)と、それを見守る
> 経験豊かな近所のお兄さん(レストレード)、みたいな。

この例え、いいですね!
二人の能力に頼る部分ももちろんあるんですけど、なんとなく、二人のやんちゃぶりに振り回されて「やれやれ、またあいつらのお守りか」みたいな感じもあるんですよね。

> シャーロックとジョンって、原作のホームズとワトソンより、対等な感じが
> します。1話目のラストシーンで、肩を並べて歩いているあたりが、
> それを象徴しているような。

確かに、原作ではワトスンが「一歩ひいている」というか、常にホームズの後ろをついていくような印象がありますね。これは、原作がワトスン視点で描かれているからかもしれませんね。ワトスン自身の描写を離れて、二人に起こった「事実」を俯瞰して見ると、関係としては対等か、ワトスンが一歩リードしている気がします。

お互いに「先を行く」部分があっても、トータルで対等でなければパートナーシップは長続きしないと思いますので、原作からそれを読み取って描写してくれたのかもしれません。
「肩を並べて歩いている」あの場面、いいですよね!シリーズ全体を象徴しているようで、何度見てもわくわくします。

> > 「ええと、そうだな、忘れてくれ」「全て無視してくれ」「ただの…あー、ショックによるたわごとだ」

> このしどろもどろっぷりが、とっても可愛く思える今日この頃です。
> 原作ホームズでは滅多に見られない可愛さですよね。

まったくです!シャーロックはあの性格なのに、どこか可愛げがあるんですよね!
「プリーズ!」って言いながらなぜかふんぞり返ってても可愛い!
年が若いのもあるのでしょうが、それだけじゃないと思います。役者さんの力でしょうか。

大人物レストラード - YOKO - 2013年04月10日 15:57:03

確かに!
「犯人は二人」のラストとかぶりますね。ピンクのレストラードの台詞。
こんなところにも元ネタが!

現代版の「ピンク~」を和訳してるときに、そのシーンを英語音声だけで見てたんです。
そしたら、レストラードの表情で、あ、このひとジョンが撃ったこと分かってるんだ!
と思いました。(おそらく、シャーロックが気づくよりも先に)

でも吹き替えや日本語字幕でみていると、そういう風には全く取れなくて、また私のブログでも、そのことについて議論したんですけど、レストラードが気づいてたとするのは、考えすぎじゃないかという意見もあって、そうかな?そうかも、むーんとしてたんです。

気づいていないとする根拠に、卑しくも警察の人間であるレストラードが気づいていながら見逃すとかって、ありえへんのとちゃう?それ官憲としてどうなん?キャリア的にも問題だよね。というのがあったのですが・・・

まぁ、21世紀版も、かなりリアルに作っているとはいっても、やっぱり現実離れはしてるわけで、レストラードが法の番人であることにそむいても、まぁ、それは許容できるんじゃないかな?とか、思ってみたりしてました。

こちらでは、皆様、レストラードGJ!的なお考えで、楽しくなってきましたよ。



でもでも、ですよ。
犯人は二人の段階では、レストレードとワトスンの関係はもうかなり長いことにわたってて、しかも、二人の犯罪は、不法侵入程度です。(レストレードは硫酸浴びせもそうだと思ってるでしょうけど)
対して21世紀版では、レストラードとジョンはその晩会ったばかり、ほとんど話もしていません。検死シーン、ドラッグバストで食って掛かるジョン。「あんたの方が付き合い長いでしょ?」、あと、シャーロックの行方を電話で伝えるジョン。これだけです。
それに、こちらの犯罪は殺人です。
知ってて見逃すんだろうか。

相当な大人物ですよね。21世紀版レストラード。
なのに新橋のガード下が似合うなんて、ステキすぎです!!

- 星宿 - 2013年04月10日 22:40:52

ナツミさん、皆さん、こんばんは。

丁寧に書かれた記事や皆さんのコメントを読ませていただいて、ますますレストレードは(運転手を撃った)犯人が誰だか判っていたのかも、という思いが強くなりました。
そう思って見始めるとYOUTUBEにあがっているパイロット版の最後の場面の部分などは「何もかもお見通しで、2人を見送るレストレード」にしか見えなくて。。。。

原作でもドラマでも本当にレストレードが「知っていて気付かないふり」をしている設定なのだとしたら実際には大問題なわけで、彼も犯罪者の仲間入りになって社会的な地位を失ってしまうでしょう。
でもそうならないのは、やはり彼らが虚構の世界に生きている人たちだからなんですよね。あの場合、本当ならジョンも殺人罪が適用されるんでしょうか・・・・
深く考えると物語が全く違う方向に行ってしまうので、そこの所は置いといて見ています。

私的には、レストレードって「会社の上司になってほしい人」の第1位です。
お酒は全然飲めないのですが、私も一緒にガード下に行ってみたいな★


ミルヴァートンを読んでいたのは眠れない日の真夜中でした。
「あ~っ!ここってSHERLOCKの場面に似てる!」と思い、ますます眠れなくなりました(笑)

確かに大人物です - ナツミ - 2013年04月11日 07:05:07

YOKO様

レストラードの「表情」を見ていると「知っている」と感じられ、でも彼の立場を「現実的に考える」と殺人を見逃すのはあまりにもあり得ない、のですね。

星宿さんともメールで「(警察官が法に背くのは)現実にはあってはいけないことですが、まあファンタジーですから…」とお話していたのですが、あえて「現実的に」考えてみるのも面白いかと思います。

> 対して21世紀版では、レストラードとジョンはその晩会ったばかり、ほとんど話もしていません。検死シーン、ドラッグバストで食って掛かるジョン。「あんたの方が付き合い長いでしょ?」、あと、シャーロックの行方を電話で伝えるジョン。これだけです。
> それに、こちらの犯罪は殺人です。
> 知ってて見逃すんだろうか。

確かに!加えて、(ジョンの銃が軍から持ち出されたものと仮定すると)軍の銃の不法所持も結構な重罪だと思います。

法律や警察の捜査についての知識の不足があると思いますので、間違っていたら教えていただければと思いますが、ホープは銃殺だから、弾道の解析が行われるのではないでしょうか。すると、英国軍で使われた銃だということがわかる(たぶん年式も)→その場にいた人間の中からその期間に退役した人間を特定する、ということは容易なはず。

ここでもレストラードの存在が鍵になってくるんですよね。ジョンはわざわざ「レストラードに話したい」と名指しして通報しているので、レストラードは犯行時にジョンが現場にいた可能性を知っている。逆に言うと、レストラードさえ「匿名の通報があった。誰だかは知らない」と言えば、ジョンは「友人を心配して後からやってきた、善良な一般人」に見えるのではないでしょうか。
そうすると、レストラードは「気づかなかった」のではなく「知っていてあえて口を噤んでいる」または「通報の時点で、ジョンと口裏を合わせた」のではないかと思います。
ジョンが匿名で通報したのかもしれませんが、さすがについさっきまで話してたジョンの声には気づいて欲しいし、ジョンと口裏を合わせて「共犯」になるのはそれこそやり過ぎな気がする。だから「見て見ぬふり」かなあ…?どうでしょう?
この場合、ジョンは「見逃してもらった」ことに気づいているはずなので、ファーストネームで呼び合うほど仲良くなっている説明はつきますが、YOKOさんがおっしゃるように、レストラードが会ったばかりのジョンになぜそこまで肩入れしたのか、という疑問が残りますね。


> なのに新橋のガード下が似合うなんて、ステキすぎです!!

ガード下が似合うと言い張っているのはうちのブログだけかもしれませんが、大物だと思います。人間の器が大きい、というか。

ほんとうに、ありがとうございました - ナツミ - 2013年04月11日 07:20:48

星宿さま

素敵な「議論の種」を本当にありがとうございました。
「正解」はあえてぼかされているのだろうし、結論を出すのは野暮かもしれませんが、星宿さんとメールでお話したり、皆さんとコメント欄で意見交換できてとても楽しいです。

> 原作でもドラマでも本当にレストレードが「知っていて気付かないふり」をしている設定なのだとしたら実際には大問題なわけで、彼も犯罪者の仲間入りになって社会的な地位を失ってしまうでしょう。
> でもそうならないのは、やはり彼らが虚構の世界に生きている人たちだからなんですよね。あの場合、本当ならジョンも殺人罪が適用されるんでしょうか・・・・
> 深く考えると物語が全く違う方向に行ってしまうので、そこの所は置いといて見ています。

メールでお話したこととかぶってしまうのですが、ホープにもジョンにもレストレードにも「個人の正義」があり、それと別に「法の正義」がありますよね。「法の正義」においては全員が犯罪者だし、どの人間にも人間を裁く権利がない以上、現実にはそうでなければいけないと思います。
でも、「個人の正義」を基盤として「法の正義」があるのだということを、「虚構の世界」が時々思い起こさせてくれますよね。自分がジョンの立場だったらどうしただろう、レストレードだったら?と考えてしまいます。

> 私的には、レストレードって「会社の上司になってほしい人」の第1位です。
> お酒は全然飲めないのですが、私も一緒にガード下に行ってみたいな★

おお、「レストレードを囲んで新橋のガード下で飲む会」のメンバーがまた一人!
レストレードの(会社の上司としての)モテ度おそるべし…!

> ミルヴァートンを読んでいたのは眠れない日の真夜中でした。
> 「あ~っ!ここってSHERLOCKの場面に似てる!」と思い、ますます眠れなくなりました(笑)

わかります!私も原作を読んでいてそういう場面を見つけると興奮してしまう、特異体質になってしまいました…

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プロフィール

Author:ナツミ
シャーロック・ホームズが好きです。どちらかというとワトスンがより好きです。

2017年エイプリル・フールお片付けしました。お付き合いありがとうございました!片付けきれてないところがあったらお知らせいただければありがたいです。

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