最初の挨拶
パンダとジョン

BBC制作、現代版シャーロック・ホームズのドラマ「SHERLOCK」ファンのブログです。
①正典/聖典(原作)と比較しながらドラマを観て、元ネタ探し
②ドラマでまだ出てこない原作の事件は、SHERLOCKだとどんな話になるのかな?と妄想する

…を一人で(主にトイレとかお風呂で)楽しんでいたのですが、
さまざまな方にご意見をいただけたら楽しいだろうなあ、と思って始めました。
ネタバレ満載ですのでお気をつけください!
★原作の文章を引用する際、主に新潮文庫版(延原謙・訳)を参考にさせていただいております。
★全ての記事は、推測やこじつけを基にしており、たまに妄想も入っております。ご了承の上ご利用ください。
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いつか、いい奴に

地上波での放映が始まって、BSの契約してないうちのテレビも晴れて「シャーロック」デビューですよっ!(鼻息荒く)
思えば長い下積み生活でした……ありがとうNHK!週半ばの真夜中過ぎってとこにちょっとまだ「さっさと契約しろ」的な圧力を感じるけど、気づかなかったことにする!

ささやかなお祝いとして、久しぶりに第1シリーズ第1話の元ネタなど邪推してみようと思います。

Because I'm desperate, that's why.
And because Sherlock Holmes is a great man...and I think one day,if we're very, very lucky,he might even be a good one.
俺はやけっぱちなんだ、それが理由だ。
もう一つ。シャーロック・ホームズはたいした奴だ。
それにいつか…我々が非常にラッキーだったらだが…いつかいい奴になるかもしれんしな。(拙訳)



シャーロックとジョンよりだいぶ年上設定ならではの、レストレードの名台詞。
今回の放映で初めてごらんになった方は、ジェレミー・ブレットやロバート・ダウニー・Jr.など、これまでの「ホームズ役」に比べて主人公が若いと思われたのではないでしょうか。第2シリーズを観てからあらためて第1話を振り返ると、"SHERLOCK"では、シャーロックがジョンをはじめとしたさまざまな人との接触を経て変容していく、ということもテーマのひとつになっているような気がします。

原作では、学生時代から引退後までのホームズの姿を見ることができます。その大部分はワトスンによって描かれていますが、ホームズが間違いなく"good one"である、とワトスンが実感する場面は、しっかり記録されています。

「三人ガリデブ」で、ワトスンが撃たれたことに、ホームズが思わず取り乱す場面。

アメリカ人が顔に血をたらしながら床の上に伸びるのと、ホームズが彼の体をさぐってピストルを取り上げるのを、私は夢のような気持で見ていた。それからホームズの細いが強い腕が私を抱いて椅子にかけさせてくれた。
「ワトスン君、やられたのじゃなかろうね? 後生だから、そんなことはないといってくれ」
怪我が何だろう――もっとたくさんの怪我をうけてもなんでもない――マスクのような冷ややかな顔のかげにこんなにも深い誠実と愛情を秘めているのだと知った今、私はそう思った。澄んだ鋭いひとみもしばし曇り、かたくむすんだ唇は震えていた。このとき初めて私は、頭脳の偉大さにも劣ることなく、彼の心情のきわめて大きいのを知り得たのである。多年にわたる私の取るに足らぬ、しかし心からなる奉仕の生活は、この天啓の一瞬に頂点に達したのである。(三人ガリデブ・延原謙訳)



またアメリカ人が酷い目に……いや、今回はそこじゃありません。
下線を引いたところ(原文では"I caught a glimpse of a great heart as well as of a great brain.")ですが、まさに現代版レストレードが言ったように、「(能力的に)たいした奴」が「(人間として)いい奴」でもある、ということですよね。

では、先ほどのレストレードの台詞から、"one day"(いつか)がやってくるまで、どれくらいかかるのか計算してみます。「緋色の研究」事件は1881年3月、「三人ガリデブ」は1902年6月。引き算すると……


………え、えーと、"SHERLOCK"が長寿シリーズになりますように!


(誤解ないように追記しておきますと、第2シーズンまでを見る限り、現代版と原作は時間の進み方が同じわけではないようですが…)
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この記事へのコメント

- トビィ - 2013年01月20日 12:31:59

ナツミさん、みなさんこんにちは。
祝・NHK総合放送!
わがままを言えば、あと1時早く放送してぇ(>人<;)
そしてBS放送時はテロップ消して欲しい(これも圧力ですね)
確かに今みたらS1のsherlockは若い。
ベネさんこの頃は髪もフサフサ…あっ(汗)
フリーマンはまったく変わらないイメージですね。
体型をずっと維持している役者さんは凄い!
onedayになるまでの年月…計算してみました。
気が遠くなりました_| ̄|○
ジョン頑張って!

レストレードも頑張れ! - ナツミ - 2013年01月21日 01:56:44

トビィ様

> そしてBS放送時はテロップ消して欲しい(これも圧力ですね)

私はBS放送を観ていないんですが、テロップが入るんですか?あの、シャーロックが推理するとき浮かんでくるヤツではなく?

> フリーマンはまったく変わらないイメージですね。

同級生に杉山君という人がいて、その老成ぶりゆえあだなは「杉じい」なんですが、小学校卒業以来いつ会っても見た目が変わらないんです。多分孫が出来ても変わらないと思うんですが、マーティン・フリーマンを見ると、時々彼を思い出します。もはや「若く見える」とかいう次元じゃなく、文字通り変わらないんですよね……

頭髪問題については、気づかなかったです…!だって、そんなに変化するほどS1とS2の間に時間が経ってないですよね!?敏感なお年頃なんでしょうか。今週はその点に気をつけて観てみます。

三人ガリデブのこの場面は、S13話ラストシーンの元ネタでもある…と個人的には思っているんですが、ジョンが内心このように思っていたかは、謎のままになってしまいましたね。
ホームズとワトスンの付き合いは、「最後の挨拶」以降もずーっと続いてるわけで(『白面の兵士』の、ホームズ自身による『怒られて反省しました』発言で、ワトスンが自分で言うほどやられっぱなしじゃないこともわかります)、シャーロック、ジョン、レストレードの付き合いもまだまだこれから、ですね…!

- YOKO - 2013年01月21日 14:06:04

こんにちは!
そうか~あのレストレードの「いつかいいやつに」はこんなところにもとネタがあったのですね!気がつきませんでした。
制作陣のインタビュー記事などを見ていて、「ピンク~」の脚本のモファット氏が三人ガリデブのこのシーンにかなりの思い入れを持っているというのを感じてたのですが、さりげなく、ここに盛り込んでいたんですね~。
さすがナツミさん!
よく気がつきましたね~。ここのとこ、翻訳だけ読んでるとあんまり元ネタって感じがしないですが、英語で読んだりドラマ見てたりした人はピンと来たのかな?
いつかっていうのが「三人ガリデブ」だよ~ってことに。
そしてあっさりプールの場面でガリデブ再現なのかもしれませんね。
でも出会って日が浅いので、シャーロックは「....good」と言うのが精一杯でしたね。

ありがとうございます!でも… - ナツミ - 2013年01月22日 21:48:46

YOKOさま

ほ、ほんとに元ネタかどうかは自信ありません…!
記事のほとんどがそうなんですが、言いたいだけで脚本家さんの意図は既にどうでもよくなってるような(いいのかそれで!?)
ホームズが好きな人は、何度となく読んでイメージができて固まっているので、「この部分を引用しよう」と意図しないまま、似た台詞を書いているという可能性もありますね。

モファットさんも「3人ガリデブ」がお好きなんですね!こんな風に直截的に男同士の友情が語られる場面って、女子ウケはするけど当の男子には気恥ずかしくてイマイチかと思っていたので、意外でした。

>ここのとこ、翻訳だけ読んでるとあんまり元ネタって感じがしないですが、英語で読んだりドラマ見てたりした人はピンと来たのかな?

ここの場合は、原語でもちょっと違いますけれど、箇所によっては英語圏の方はすぐぴんとくる「元ネタ」って多いのかもしれませんね。先日、ゆいさんのブログのコメント欄でも話題になったのですが、翻訳で読んでいると、日本語の描写でだいぶ印象が変わることもありますよね。たとえばこの場面でも、「瞳が曇った」というのは、ひょっとしてホームズは「涙ぐんだ」のではないかな?と私は思ったのですが、それだとだいぶ動揺しちゃってる感じですよね。単に「目の輝きを失った」とも考えられますし、どうなんでしょう…

> でも出会って日が浅いので、シャーロックは「....good」と言うのが精一杯でしたね。

将来シャーロックは「うまいこといえる」ようになるんでしょうか。
ずっと今のままでいてほしい気もしますね。ホームズも、ワトスンのピンチには思わぬいっぱいいっぱいぶりでしたしね。

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