最初の挨拶
パンダとジョン

BBC制作、現代版シャーロック・ホームズのドラマ「SHERLOCK」ファンのブログです。
①正典/聖典(原作)と比較しながらドラマを観て、元ネタ探し
②ドラマでまだ出てこない原作の事件は、SHERLOCKだとどんな話になるのかな?と妄想する

…を一人で(主にトイレとかお風呂で)楽しんでいたのですが、
さまざまな方にご意見をいただけたら楽しいだろうなあ、と思って始めました。
ネタバレ満載ですのでお気をつけください!
★原作の文章を引用する際、主に新潮文庫版(延原謙・訳)を参考にさせていただいております。
★全ての記事は、推測やこじつけを基にしており、たまに妄想も入っております。ご了承の上ご利用ください。
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トバヤス・グレグスン

シャーロックに誘拐事件自作自演疑惑がかけられた時の、レストレードと警視正の会話。

"I'm not the only senior officer who did this. Gregson..."
"Shut up!"
「やった警部は私だけではありません。グレグスン…」
「黙れ!」                              (拙訳)



ここにちらっと名前が出てくるグレグスン警部、「ああ!」と思われた方も多いのではないでしょうか。

ホームズとワトスンが初めて一緒に取り組んだ「緋色の研究」事件。
現代版" A Study in Pink"ではレストレードの連絡がもたらされますが、原作ではまずグレグスンの手紙がやってきます。一部ここに引用しますと、

MY DEAR MR. SHERLOCK HOLMES:
There has been a bad business during the night at 3, Lauriston Gardens, off the Brixton Road.
Our man on the beat saw a light there about two in the morning, and as the house was an empty one, suspected that something was amiss.
(中略)
If you can come round to the house any time before twelve, you will find me there. I have left everything in statu quo until I hear from you. If you are unable to come, I shall give you fuller details, and would esteem it a great kindness if you would favour me with your opinions.

Yours faithfully,
TOBIAS GREGSON.


わざわざ原文を引用してまで私が言いたいのはここ!下線をひいたとこです!
ここ、勢い込んでホームズシリーズを原文で読もうとした英語初心者(具体的に言うと高校一年生の私)が挫折したあたり!
今でこそ、英語の小説にはラテン語やフランス語がさりげなく出てくることが分かっていますが、英語の語彙も少なく、ついでにネットにも縁がなかった高校生は、相当悩みましたよ!
どうやらこれはラテン語らしいです。和訳と照らし合わせると、「そのままの状態」みたいな意味でしょうか。

そんなこんなで、インテリだったばっかりに私に恨まれてるトバヤス・グレグスン警部ですが、レストレードのライバルでもあります。
ホームズには

「グレグスンは警視庁でもちゃきちゃきの腕ききのひとりなんだ。この男とレストレードとは、ボンクラ刑事の中では優秀なほうだ。ふたりとも敏捷で精力家なんだが、ただ型にはまりすぎていてね。まったくあきれるほどね。そしてお互いに対抗意識が強くて、嫉妬しあうところなんか、まるで商売女みたいだな。(後略)」


とまでいわれちゃってます。
ワトスンによると「背のたかい、髪が亜麻いろで、いろの白い男」。
レストレードが「小柄」「鼠のような顔」「やせて血色が悪い」と書かれているのを見ると、現代版レストレードの容姿むしろグレグスンに近いかな?

グレグスンは「四つの署名」「ギリシャ語通訳」「赤い輪」「ウィステリア荘」にも顔を見せます。レストレードの次に出番が多い刑事は彼ではないでしょうか。

IMDbによると、この秋公開されるもうひとつの現代版ホームズ"Elementary"は、ホームズ、ワトスンの次にレストレードではなくグレグスンの名が挙がっていますね。彼も登場するトレイラーを貼っておきますので、容姿を確認したい方はどうぞごらんください。



"Sherlock"にも、見えないけれどグレグスンがちゃんといるというのは、ちょっと嬉しいですね。

ここからは脱線なんですが、レストレードと警視正(Chief Superintendent)の会話を見ていて気になったのは、スコットランド・ヤードの階級制。詳しくはWikipediaのリンクをごらんください。
原作にもレストレードの階級は「警部(inspector)」とあるので、なんのためらいもなく警部と書いていましたが、
現代のヤードにおいて、正確には警部はChief Inspector、Inspectorだと「警部補」ですね。
上記の会話で、レストレードは自分とグレグスンのことをsenior officerと言っていますが、どのへんからsenior officerなんでしょうか。内容によっては、私が「警部」と訳したのは間違いですね。

話していた上司が「警視正」だというのは、彼を殴り飛ばしたらしいジョンの台詞でわかったのですが、それがなくても階級章を見ればわかるのですね。みんな私服だから、結局わからなかったですけど…
警部補はバス勲章の星章が2つ、警部は3つ。警視正は星章1つの上に王冠。
そして、このバス勲章はpipsと呼ばれるのですね!pipsといえば、第1期3話「The Great Game」で登場した5つの警告音を思い出します。関連があるかはわかりませんが……

こういうことって、ミステリードラマのファンの方には常識なのかもしれませんが、私は全く無知だったのでとても面白く感じました。

(原作の引用部分は延原謙訳)
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この記事へのコメント

おめでとうございます。 - YOKO - 2012年09月11日 20:59:20

エレメンタリーのトレーラー拝見しました。
結構面白そうかも。刺青ホームズですね。

さて、弟さんのご結婚おめでとうございます。
テーブル名がユニークでたのしそうですね。
そして、ホームズにまつわるテーブル名ってのもいいじゃぁないですか!
私が招待客ならやっぱりバスカヴィルテーブルに座りたいかなー。
ギリシャ語通訳席もいいし、海軍条約テーブルも素敵。
でも花嫁失踪とか、花婿失踪とかは使わないでくださいね。

ありがとうございます! - ナツミ - 2012年09月12日 07:41:10

> エレメンタリーのトレーラー拝見しました。
> 結構面白そうかも。刺青ホームズですね。

私も面白そう、と思いました。
グレグスンが「キャプテン」って呼ばれてるのも、なんだか新鮮でいいですね!

そして、弟へのお言葉、ありがとうございました。
私事で申し訳ありません…!

> そして、ホームズにまつわるテーブル名ってのもいいじゃぁないですか!
> 私が招待客ならやっぱりバスカヴィルテーブルに座りたいかなー。
> ギリシャ語通訳席もいいし、海軍条約テーブルも素敵。
> でも花嫁失踪とか、花婿失踪とかは使わないでくださいね。

やっぱりバスカヴィルテーブルは遠いんでしょうか。
いや、地理条件まで考え出したら高砂が221bになるんでしょうが、それこそ花嫁がいらないですね。これほど結婚に縁のない世界もないんだろうなあ……


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シャーロック・ホームズが好きです。どちらかというとワトスン君がより好きです。

『高名の依頼人』のこと書きましたが、6月24日までグラナダ版がGYAOで無料で観られるそうです。
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