最初の挨拶
パンダとジョン

BBC制作、現代版シャーロック・ホームズのドラマ「SHERLOCK」ファンのブログです。
①正典/聖典(原作)と比較しながらドラマを観て、元ネタ探し
②ドラマでまだ出てこない原作の事件は、SHERLOCKだとどんな話になるのかな?と妄想する

…を一人で(主にトイレとかお風呂で)楽しんでいたのですが、
さまざまな方にご意見をいただけたら楽しいだろうなあ、と思って始めました。
ネタバレ満載ですのでお気をつけください!
★原作の文章を引用する際、主に新潮文庫版(延原謙・訳)を参考にさせていただいております。
★全ての記事は、推測やこじつけを基にしており、たまに妄想も入っております。ご了承の上ご利用ください。
★このサイト及び記事へのリンクは、どうぞご自由になさってください。
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「バスカヴィル~」の人々

原作と現代版ではだいぶ話の運び方が違いますが、登場人物の名前は同じものが使われていることが多いようです。ドラマでの登場順に見ていきましょう。

まず、ウサギのブルーベルの失踪事件をシャーロックに依頼する少女、カースティ。ホームズの使いを務めていた利口なメッセンジャー、カートライト少年に名前が似ている気がします。

そして、ルイーズ・モーティマー。
原作では、チャールズ・バスカヴィル卿の友人かつ遺言執行人として、後継者のヘンリー卿を迎えにロンドンにやってきた折り、ホームズに魔犬のことを相談しにきます。ホームズ曰く「人好きのする、青年の野心なんか失ってしまった、うっかり者」(ちなみにホームズは、口が滑った彼に「ヨーロッパ第二の探偵」扱いされて、若干根に持ってます)。
しかしそれだけではなく、専門のことにかけては人目はばからず夢中になってしまう変わり者。(くわしくはリンク先の記事をごらんください)
第一章では、彼のステッキを巡ってホームズとワトスンが推理合戦を繰り広げます。

「彼」と書きましたが、原作では奥さんもいるれっきとした男性。フルネームはジェームズ・モーティマーです。
現代版ではなぜかジョン好みの美女に変更されています。ジョン、よかったね!(ますますジョンと女性ゲストキャラの関係が「寅さんとマドンナ」化してるのはおいといて・・・)
シャーロックが彼女の画像をジョンの携帯に送りつけるエピソードがありましたが、原作でもホームズがステープルトン兄妹について「妹の方はすこぶる美人だそうだよ」とわざわざ言うのが可笑しい。モチベーションを上げてやっているつもりなんでしょうか。

次に、ライオンズ伍長。(階級が間違っていたらごめんなさい。辞書で調べたところ、Corporalは伍長または下士官と出ていましたが、軍隊によっても違うものかもしれません。)
「元ネタ」は、フランクランドの娘でステイプルトンに利用されるタイピスト、ローラ・ライオンズですね。モーティマーと同じく、性別が逆になっているのがおもしろいです。

そして、ドクター・フランクランド。ジョンにannoying friendry(人懐っこすぎてうっとおしい) と書かれてしまう陽気な人ですが、原作では地元の情報通である「親切でまことにいい老人」。
しかし、唯一最大の欠点が「法律きちがい(原文ママ)」であること。古い記録や法律に精通していて、いくつもの訴訟に関係しています。裁判自体が楽しいらしく、状況次第で誰の味方にもなるため、周りの人には喜ばれたり嫌われたり。資産の大部分を訴訟のために使い果たしたとのことです。
話を聞いてあげるからか、ワトスンはこの人に妙に好かれているようです。ドラマでも、ルイーズが皮肉混じりに「彼はあなたのことが好きみたい」と言ってましたね。

ステープルトンは、ドラマではバスカヴィルの研究員で、カースティのお母さん。
最終的にはシャーロックとジョンの協力者になります。
原作では男性。
「昆虫学では一家をなした権威者」で、ワトスンと話している時も、めずらしい蝶を見つけたら追っていってしまうほど。

モーティマーにしろ、フランクランドにしろ、ある程度の知識人と思われる登場人物が皆、極端に何かにのめり込んでいる設定なのはどういうわけでしょう。熱中できる趣味でもなければ、ダートムアのような退屈な田舎に住むのは難しいということかな?

バリモア中佐は現代版ではいばっている感じでしたが、原作ではバスカヴィル家の執事。つまりヘンリー卿の従僕です。ワトスン曰く「まっ黒なあごひげのある青じろい美男の執事」。背も高い立派な体格だそうです。
忠実な執事ですが頑固なところもあります。ヘンリー卿が彼の機嫌をとるのに苦労しているところなど見ると、ちょっと現代版に似ているかも。

最後にセルデン。未成年の方も読んでくださっているので細かいことは省きますが、えーと、車のライトをつけたり消したりしてた人です。大人になると、たまにそういうこともあります。
原作ではバリモアの奥さんの弟。脱獄囚で、普段は沼沢地に潜んでいます。バリモアに合図を送っては食料を受け取っていました。

こうして並べてみると、一癖も二癖もある人物ばかり。
地方の小さなコミュニティというある種の「密室」に、少しずつ怪しい人物をずらりと並べる趣向は、今日ではよく見かけますが、いつからあるのでしょうね。ミステリ小説の歴史をもっと勉強したくなってきました。

よく引用するので既にばれているかもしれませんが、私はモーティマー医師が好きです。彼と仲良くなったワトスンが、都合の悪い話になると頭蓋骨の話題を持ち出してごまかし、「シャーロック・ホームズと長年一緒に暮らしてきただけのことはある」と自画自賛するのもなんだか微笑ましい。悪気はないけど自分の好きなことになると夢中になってしまう、という点では、ホームズとモーティマーは似た者同士なんですね。



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Author:ナツミ
シャーロック・ホームズが好きです。どちらかというとワトスン君がより好きです。

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