最初の挨拶
パンダとジョン

BBC制作、現代版シャーロック・ホームズのドラマ「SHERLOCK」ファンのブログです。
①正典/聖典(原作)と比較しながらドラマを観て、元ネタ探し
②ドラマでまだ出てこない原作の事件は、SHERLOCKだとどんな話になるのかな?と妄想する

…を一人で(主にトイレとかお風呂で)楽しんでいたのですが、
さまざまな方にご意見をいただけたら楽しいだろうなあ、と思って始めました。
ネタバレ満載ですのでお気をつけください!
★原作の文章を引用する際、主に新潮文庫版(延原謙・訳)を参考にさせていただいております。
★全ての記事は、推測やこじつけを基にしており、たまに妄想も入っております。ご了承の上ご利用ください。
★このサイト及び記事へのリンクは、どうぞご自由になさってください。
【お願い】 ★記事における間違いは、できる限り修正したいと考えております。お気づきの点がありましたら、ご教示いただけるとありがたいです。
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ティリー・ブリッグズ号の語られざる事件

第1シリーズから第2シリーズまでの間、シャーロックとジョンはたくさんの事件を解決したようです。
原作の「あの話」だな!と、ぴんとくるようなタイトルの記事も見られますね。

ところで、シャーロック・ホームズシリーズの「正典」では長編4本、短編56本分の事件が語られていますが、作中で、ワトスンやホームズは「語られざる事件」にもよく触れています。
「語られざる事件」とは、
●関係者にとって不都合があるため、発表を控えている(ホームズがワトスンに許可を出さない限りは記録を発表しない、と決めていたようです。もちろん、失踪中は別でしたが) 
●あまりにも記録の数が多いので、読者の興味をひきそうなものをワトスンが選抜した結果漏れた

などの理由で、文中に事件名だけは出てきたけれども内容を詳しく明かされなかった事件の総称です。
その数、ざっと80以上!(正典より多い…)

ジョンにも「大人の事情」でブログに載せられない事件がたくさんある様子。
その中の一つが、「ティリー・ブリッグズ号」の事件です。

ジョンによれば、この事件では、シャーロックがバスを盗んだとのこと。(シャーロック曰く『盗んだんじゃない、借りたんだ』そうですが…)すごく面白そうなのですが、未だ裁判中のようで、ジョンは一旦はブログで触れたものの、内容を詳しく語るのは控えたようです。コメント欄によると、どうもマイクロフトによって差し止められた様子です。

追記(2012.1.28)すみません!読み返していて気づいたのですが、シャーロックがバスを借りたのは「溶けるノートパソコンの奇妙な事件」の方ですね。こちらは、マイクロフトはむしろ読みたがってますね。お詫びして訂正します。

元ネタを求めて原作を紐解くと、「サセックスの吸血鬼」の冒頭で、二人の会話の中に「マチルダ・ブリッグス号の事件」が出てきます。

「マティルダ・ブリッグスといったって若い女の名じゃないぜ、ワトスン君」ホームズは古いことを追想しながらいった。
「スマトラの大ねずみに関係のある船の名なんだ。この話はまだ世間に知れ渡っていないがね。(後略・延原謙訳)」


こちらも、なんだかやたらに面白そうではありますが、紹介はこれきりです。
あきらめきれずに「マティルダ・ブリッグス号」で検索をかけてみたところ、「メアリー・セレスト号」の事件に行き当たりました。

詳しくはリンク先のwikiをごらんいただければと思いますが、概要をご紹介すると、これは1872年に起こった実際の事件。ポルトガル沖で漂流していたメアリー・セレスト号が、他の船の乗組員によって発見されました。記録によると、船長以下10名の乗員がいたはずにも関わらず、船内は無人。一艘のみの救命ボートは降ろされていましたが、6か月分の食料や水は残されていました。

この事件を、まだ無名だった頃のコナン・ドイルが小説にし、雑誌に投稿しました。
匿名で掲載されたそれは人々の評判を呼び、彼が小説中で使った「マリー・セレスト」という船名の方が本当の名前よりも有名になってしまったほどでした。
ドイルがシャーロック・ホームズシリーズの第一作「緋色の研究」を発表したのは、その3年後のことです。

この船に乗り合わせていた、船長の娘さんの名前が「ソフィア・マチルダ・ブリッグズ」。
ちなみに失踪当時2歳。(一応若い女ではある…)

ドイル自身が小説にした事件の関係者ですから、全く関連がないはずはないのですが、私の調べた限りでは、この「語られざる事件」とメアリー・セレスト号事件の関係はよくわかりませんでした。何かご存知の方がいらっしゃったらご指導いただければと思います。

さて、ワトスンの「語られざる事件」はどうなってしまったのかというと、

チャリング・クロスのコックス銀行の地下金庫のどこかに、元インド軍付、医学博士ジョン・H・ワトスンとふたにペンキで書きこんだ、旅行いたみのしたブリキの文箱が保管されているはずである。この中には書類がどっさり詰まっているが、その大半はシャーロック・ホームズ氏がいろんなことから捜査にあたった奇怪な事件を記録したものである。(ソア橋・延原謙訳)

 
というわけで、今日でもさまざまな形で「発見」されては、パスティーシュという形で読むことができます。

ジョンのパソコンにも、ブリキの文書箱ならぬ、シャーロックの解決した事件の記録でいっぱいのファイルがあるのではないでしょうか。パスティーシュ作家たちは、どんな形でそれを「発見」してくれるのでしょう。とても楽しみです。


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この記事へのコメント

再び勘違いした私でした。笑ってくださいませ。 - RM - 2012年01月28日 20:25:23

先日は「煙草の灰の研究」のコメント欄で、質問に答えて下さってありがとうございました。私はホームズは初心者以前なので、初歩的な質問をしますが、お許し下さいね。そうですか、ドイルは「語られざる事件」については多分中身は考えていないことが多いけれども、他の作品で触れておいて、後で実際に書いた作品もあるのですね!

ところで、もう一つ質問した件と関係しますが、ドイルがメアリー・セレスト号事件を念頭において「マティルダ・ブリッグス」という名前を書いた、としている本をみつけました。これはこの著者個人の考えにすぎないのかもしれませんが、ご参考までにアドレスを記します。彼の見解にすぎないとしても、ちょっと面白いと思ったので。
http://books.google.co.jp/books?id=xQV02jldbAAC&q=Arthur+Conan+Doyle

p.219-220
Doyle cleverly got his revenge with a little-noticed parry in one of his last stories, "The Adventure of the Sussex Vampire." [...] Doyle announced to the world that he felt sucked dry by the mystery of the Mary Celeste.

そして、今日の訂正箇所、気づいていませんでした!それであわててジョンのブログを走り読みしていて気づいたのですが、次の記事の「オタクの伝道者?」はジョンのブログからだったのですね!笑ってくださいませ、第二シーズンのエピソードかと思っていました。忍者の格好の二人を第二シーズンで見られるのね、と思っていました。ああ、でも、みてみたい!

ありがとうございます! - ナツミ - 2012年01月29日 07:15:57

わあ、見つけてくださったのですね!
"True stories of disaster and recovery at sea"ですか!興味深い本へのリンクをありがとうございます。
ドイルが、自身の作品を振り返ったコメントもあるのですね。

メアリー・セレスト号事件に関して、子どもの頃、児童向けの科学雑誌か何かで読んだ記憶があります。誰もいなくなった船でまだ食事が湯気をたてていた、という描写が印象的だったのですが、それはドイルによる脚色だったようで。
でも、一番魅かれたし覚えているのはそこなんですよね。

ホームズがよく、ワトスンに「事件にドラマチックな肉付けをしすぎる」と苦情を言っていますが、あれはドイル自身に向けられた言葉でもあるのかもしれません。

忍者の格好のシャーロックとジョン、私も見たいです!
ロンドンの漫画事情にも興味があるし、実写で見てみたいエピソードでした。
ジョンが漫画専門店に調査に行かされるところも見たかった!彼はいったい、何を見てしまったんでしょう。

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Author:ナツミ
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