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最初の挨拶
パンダとジョン

BBC制作、現代版シャーロック・ホームズのドラマ「SHERLOCK」ファンのブログです。
正典/聖典(原作)と比較しながらドラマを観て、元ネタ探しをしております。
ネタバレ満載ですのでお気をつけください!
★原作の文章を引用する際、主に新潮文庫版(延原謙・訳)を参考にさせていただいております。
★全ての記事は、推測やこじつけを基にしており、たまに妄想も入っております。ご了承の上ご利用ください。
★このサイト及び記事へのリンクは、どうぞご自由になさってください。
「あの場面の元ネタは?」という時はこちらへ
ブリキの文書箱

アカコ連盟?

細かい事件を大量にこなすシャーロックと、221B子育て奮闘記が並行して描かれます。
出番長めの依頼人の元ネタは、『赤毛連盟』のジェイベス・ウィルスンですね!
左右の手の大きさから職業を見抜かれるくだりは、ほぼ原作そのまま。
”Your right hand's almost an entire size bigger than your left. Hard manual work does that.”
「君の右手は左手より1サイズは大きい。きつい手仕事をしているとそうなる(拙訳)」
“Your hands, my dear sir. Your right hand is quite a size larger than your left. You have worked with it, and the muscles are more developed.”
「そのお手ですよ。お手を拝見すると、右のほうがたっぷりひと回りは左より大きいですね。右はそれだけ余計に使われたために、筋肉がよりよく発達したのです(延原謙訳)」

そして、グラナダ版で怒られてた「従業員にちゃんと給料払わない」ケチくささと、「毎回これで終わりにしようと思って電子タバコを買うけどそれが10本にもなっている」残念さが呼応しています(現代版の方、なんか妙に具体的で生々しい)。ちなみにこの電子タバコのくだり、原作では「嗅ぎタバコ」となってます。

それから刺青の件。
”You've got a Japanese tattoo in the crook of your elbow in the name Akako."
「肘の湾曲部に、日本の刺青でアカコという名を入れてる」
“The fish that you have tattooed immediately above your right wrist could only have been done in China. I have made a small study of tattoo marks and have even contributed to the literature of the subject. That trick of staining the fishes’ scales of a delicate pink is quite peculiar to China.(後略)”
「右の手首の少しうえにある魚の形の刺青は、中国でなければ見られないものです。私は刺青の構図に関しては、すこしばかり研究したこともありますし、その方面の文献に多少の寄与もしているのです。魚のうろこを感じのよい紅で染めるその技巧は、まったく中国特有のものです。(後略)」

現代版の方は依頼人の「元彼女が日本人」という推理の、原作は「中国に行ったことがある」という推理の根拠になっているのですが、日本での放映の際、Twitterでこの「アカ子」がまぁ~~荒れた。
この番組、S1e2の時も、小道具で日本と中国を明らかにごっちゃにしてた前科がありますからね。
21世紀になってもお前ら(制作の人たち)のアジアの解像度はそんなものかと。原作の正倉院のくだり※を見習って欲しい(※ドイルはバルトンのおかげでやたら日本に詳しい)。

そういう流れがあるので、日本人が「アカ子はタカ子の間違い説」をとるのは仕方ないのでしょうが、私、個人的に「アカ子のアカは『あかげれんめい』のアカ」ではないかと思っております。
だって赤毛連盟度が高いんだもん、この場面!同じエピソードからの元ネタを同じ場面にこんなに入れるのは、全シリーズ通しても珍しい気がしますので、もう少し検証させてください。

問題の「アカ子」の刺青を静止画面でよ~~く見ると、消えかかっているものの、「子」という漢字が読み取れます。その上の二文字はよくわからない。強いていえば二文字目は漢字の「九」に見えるかな…カタカナの「カ」と言い張られれば受け入れられないことはない…かも……。
しかし、ネット社会に生きてるとは思えぬ小道具班(悪口がシャーロックばりにヒートアップしてくる)の日本語力よりも、「ちゃんと魚がいる」ことに注目してあげて欲しい。
アジアの解像度は低くとも、原作の再現度は高いんです!えらいでちゅね~~!

あと、ホームズの推理を聞いたあとの反応の失礼さ。

Mr. Jabez Wilson laughed heavily. “Well, I never!” said he. “I thought at first that you had done something clever, but I see that there was nothing in it, after all.”
ジェイベス・ウィルスンは大いに笑って、「何のこった!はじめはなんだかたいへんむずかしいことかと思っていましたが、そううかがってみるとまったくあっけないことなんですね」
現代版では
”I thought you'd done something clever. but now you've explained it. It's dead simple, is it?"
「賢くやってのけたと思ってたけど、説明を聞いたらえらく単純じゃないですか」

まあワトスンも似た反応することはあったけど、初対面でコレ。ウィルスンの「人間的マイナスポイント」みたいなものが映像化によって(グラナダ版に続き)畳み掛けられていく感触がある……
この反応にムッとした(に違いない)シャーロックが、(おそらく彼への攻撃として)めちゃくちゃ喋るのが、この話の結末でノーバリしてしまうことの伏線になっている…ような気もします。
シャーロックの作り話がやたらスケールでかいのも、「日常の些細な話の裏に大犯罪が隠れていた」赤毛連盟を思い起こさせます。

それとこの場面、ジョンは途中からの登場。
途中までは彼の代わりに、赤い風船が椅子にくくりつけられてます。(この風船に描いてあるジョンの顔がよく似ててかわいい!)ジョンはハドスンさんの数独を手伝ってたとのこと。
「朝9時から」ずっとその状態だったのにシャーロックは気づかなかったのですが、このネタはおそらく『這う男』から。

たとえてみれば、私は彼にとってヴァイオリンや刻みタバコや、愛用の黒パイプや索引帳や、そのほかそれ以下のロクでもないものと選ぶところはないのである。そして活劇が予想される事件がおきて、いくらか信頼するに足る豪胆な相棒のほしいときには、私の役目はおのずから明らかである。
 だがそんなこととは別に、私には用途があった。私は彼の心を研ぐ砥石だった。刺激剤だった。彼は私を前において、考えることを口に出してしゃべりながら、思索をすすめるのが好きだった。発言は私を目あてになされているのではない――大部分はベッドに話しかけているようなものだ――が、それにもかかわらず習慣になっているので、私が感情をあらわしたり、言葉をはさんだりするのが、どこか彼には役にたつところがあるらしい。(這う男)

たぶん原作のワトスンは「自分ではなくて無機物でも大丈夫かどうか」試したりはしなかったのでしょうが、ジョン、証明してしまった……
赤毛連盟との関連に戻ると、このお話でもワトスンは「話の途中」で姿を表すんですね。
去年の秋のある日のこと、訪ねてみるとシャーロック・ホームズは、非常のからだつきのがっしりしたあから顔の、髪の毛の燃えるように赤い年配の紳士と、何事か熱心に対談中であった。
ちなみに風船が「赤」なところも、狙っているのでは……考え過ぎ?

というわけでこの場面、『赤毛連盟』の元ネタがぎゅうぎゅうに詰まってます。「アカ子」さんは「タカ子さん」や「チカ子さん(←音はタカ子さんのほうが似てるけど、シャーロックが片仮名を読み間違えるとしたらこっちの方が有力な気がする)」の間違いではなく、あえての「アカ子さん」ではないか。ゲイティスさんの日本ぶらり旅もあったし、脚本班(?)はそれくらいやるのではないかと思うのですが、いかがでしょう。
まあ「アカ子」という名は少なくとも一般的ではなさそうなので、どっちにしろ解像度低いだろ!(怒)という現実はいかんともし難いのですが……

(原作からの引用はいつものように延原謙訳…なんですが、延原先生訳のタイトルは『赤毛連盟』じゃなく『赤髪組合』です。赤髪だと『せきはつ』と読む方もいらっしゃるかもしれないので、今回は青空文庫(大久保ゆうさん訳)のタイトルをお借りしました)
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犯人はシャーロック?

シャーロックがマグヌッセンを撃つ場面を撮ったはずの動画。マイクロフトたちの手によって「捏造」されています。

「じゃあ、誰が撃ったことになる?」
「やる気のありすぎる新兵だ。引き金にかけた指が痒かったんだろう」
「それは事実とは違う」
「これが事実だ。今からはな」(拙訳)

すごい力技ですが、権力者の間ではこれくらいのことは罷り通ってるんだろうな、と私のようなボーっと生きてる庶民ですら、普通に思ってしまう世の中になったよなあ……

原作のホームズは、犯罪の解決を「ゲーム」と公言してやまない現代版シャーロックに比べると、ずっと「正義の人」なんで(既成の正義におもねるというより、自分が正義だと信じたことを貫くという意味でですが)、そのためなら事実を捻じ曲げる、ということも大なり小なりやっていて、ホームズを杓子定規な推理マシーンだと思いたくないワトスンにとってはそれが「人間的な魅力」と解釈されている気がします。
ワトスンの記録は時系列等がおかしい、というのは有名な話ですが、事件が社会に及ぼす影響を考慮したり、関係者に配慮したりという理由があってワトスンがわざと「捏造」を加えている、と考えられます。
ただ、「そらとぼけてみせるという芸だけは、決してできない(ホームズ談・『瀕死の探偵』)」ワトスンの人柄ゆえかもしれないんですが、完全に読者を騙しきろうというよりは、捏造入ってますよ~という「仄めかし」が其処此処に見られるんです。たとえば『ノーウッドの建築師」。

「(前略)ときに、君が材木の中に入れたのは何ですか?古ズボンのほかは、死んだ犬ですか?兎ですか?それとも何です?いいたくない?おやおや、なんという不親切な!まあいい、兎の二羽もあれば、血痕や得体の知れぬ黒こげ死体の説明には十分だろう。ワトスン君、きみもいつかこの事件を筆にすることがあれば、兎で間に合わせておくんだね」

それたぶん兎じゃないね!という読者への目配せで終わる。目配せオチ。(グラナダ版では『真実』と思われることを映像にしてました)
マグヌッセン事件の元ネタである『犯人は二人』は、この目配せオチじゃないかと思わせるところがあります。もう、冒頭からしてワトスンの歯切れが悪い。

これから話す事件というのは、数年前に起こったものなのだが、それにしてもいざ話すとなると、ためらうのである。どんなに手心を加えるにしても、事件の真相を公表するなどは、久しい間思いもよらぬことだったのだけれど、いまや事件の立役者が、人間の掟でどうにもならない埒外の人になったのだから、筆に適度の制約さえ加えるなら、何人をも害することなしに、事件の全容を話すことができるのである。それはシャーロック・ホームズの生涯にとっても、また私にとっても、まったく特異な経験であった。以下話をすすめるにあたって、じっさいの事実をつきとめる材料になりそうな日付や、そのほか細かな点を伏せておいたことを、読者は許されたい。
以下、原作のネタバレです。

ミルヴァートン(現代版ではマグヌッセン)邸にホームズ・ワトスン侵入
いいところで「偶然」謎の女が出現
ミルヴァートンを殺害して去っていく

そんなことある!?って思いますけど、本当にやったのはホームズ(か、ワトスン)で、女の登場がワトスンの「捏造」という考え方もできます。実際、警察の現場検証で出たのは女の痕跡なんかじゃなくて、ホームズとワトスンの痕跡でした。(この時のレストレードの台詞を引用した、延原先生の邦題は本当に見事!)レストレードが「ひどく難しい顔をして」やってきたのにも、なんとなく含みを感じます。
さる高貴な女性とされる「謎の女」は、押し入ってミルヴァートンを殺害したのではなく、現代版マイクロフトたちと同じやり方でホームズとワトスンに手を貸した人なのかもしれません。

(原作の引用は延原謙訳)

推しの推し解釈vs香りの名探偵

ただでさえ師走に仕事を溜めやすいのに、やってしまいましたコロナ陽性……

コロナ禍も3年目。周りに経験済みの方も多く、情報・食料などでたくさん助けていただいたのですが(その節はありがとうございます!)、1週間の療養期間しんどかったです……痛くて文字通り何も喉を通らないし、もう寝るしかできない。寝たままオモコロチャンネルを視聴するのが人としての活動の精一杯でした(しんどくてもちゃんと大笑いできたが内容は一切覚えてない)

年末の楽しい予定を軒並みキャンセルしてしまいましたが、たったひとつ良かったのは、クリスマス更新の仕込みが済んでたこと!Twitterで話題の、推しイメージの香水を作ってくれるScentlyさんに発注しておいたんです!(最初から外注する気満々)ちっちゃいアパートのドアでもポスト投函してもらえるので、発症中でもばっちり受け取れたよ!

Scentlyさんをご存知ない方のために少しご説明します。
サイトにアクセスし、質問に答えていくと、好きな人やキャラクター(ペアやチーム単位でも大丈夫)をイメージした香水をオーダーメイドできるという夢いっぱいのwebショップなんですが、特徴的なのは質問だけではなく、こちらの想いのたけを999字まで綴れるということ!
そこから解釈を拡げて香りを作ってくださるのですが、その解釈がまた素晴らしく、ヲタクの涙を誘っている、大人気のお店です。

推し香水という文化はまだ新しいので、法的なルールがあいまいな部分もあり、SNSなどにアップする時は他者が権利を持つキャラクター名を記載することは控えて欲しいとのこと。(Scentlyさんのサイト『ガイドライン』より)
うちの推しは100年以上前のキャラなんで既にパブリックドメインではありますが、Scentlyさんのご意向に沿って、キャラ名抜きで記事を書いてみます。察していただけたらありがたいです!

さて、100年以上前のキャラのくせに、極端に個人情報が少ないうちの推し……(※私の推しはワがつく方)
ただし、推しは他キャラのことについてはかなりの饒舌!
推しが推しについて熱く語っている文には事欠かない!
というわけで、原作からの引用文を調香師さんにぶつけてみるのはどうか!?
つまり、「推し≒コ●ン・ド●ル≒延●謙」という私最推しのライターチームを最強解釈をなさる調香師さんとエンカウント→最強解釈バトルから生まれた香水を嗅いでみたい!!
という、少年漫画的なパッションをクリスマス工作記事に転用した次第でございます!

ちなみに「推しの推し」を主人公のあの人にしてしまうと、60編もあるため分量がかなり多く、私による編集がかなり入ってしまいます。それはそれで私は楽しいけど、今回の最強チームポ●モンバトル的企画にはちょっとそぐわない。
ある程度コンパクトにまとまっていて、熱量がずば抜けて高いと思われる『四●の●名』での「将来の奥さん」への推し語りがふさわしいのではないかと……

というわけで私が選んだ描写はこちら。

まず「人物の背景情報」について。
ある程度、物語の背景や人物の来歴を自分の言葉で説明したあと
「小柄でなよやかな体つき」
「衣服の好みは上品だが質素であっさりしている」
「着ているものは地味なグレイがかったベージュで、飾りも襞もなく、頭には片がわに申しわけばかりの白い羽根をつけたおなじ色合いのターバンをつけていた」
「顔立ちも特によいというわけではなく、色も冴えてはいなかったが、表情には愛嬌があってかわいい」
「大きな青い瞳が不思議に知的で優しい」
「深くてゆたかな声」
「これまでに見た多くの国々や三大陸の婦人のうちでも、これくらい垢抜けのした利発な顔をもつ婦人を私は知らない」
などの引用を入れてみました。

そしてScentlyさん指定の、「周りからみた性格」と「周りから見えにくい性格」
こちらは『唇の●れた男』から「それはいつものことである。悲嘆にくれる人たちは、まるで鳥が灯台に集まるように、妻のところにやってくるのである」という推しの述懐、『四●の●名』から「宝箱を開ける場面」、『ボ●コム谷の●劇』から推しに出かけるように勧める場面を引用し、私からの補足として
「第一印象としてまわりが受ける性格は、優しいしっかり者」
「まわりから見えにくい内面に秘めた性格は、肝が座っている。ドライ。金銭にも、夫が自分を構ってくれることにも執着を見せないなど、当時のステレオタイプな「妻」像とはかけ離れた自分軸を持っている人」としました。(最低限に抑えたつもりですが、調香師さんに伝わりやすいようにまとめようとすると、結局わたし解釈は入ってしまう……)

2週間後、届いた香水がこちら!
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ロゴ周りには私が選んだ「推しのイメージカラー3色」を使っていただいてます。
瞳の色、初登場時の衣装から 青、グレージュ、白を選びました。
お値段¥2,980+ ¥480 (送料)。Google Payでも支払えました。
容量は10mL(200プッシュ相当)。普段香水を使わない私にも、お試しとしてちょうどいい分量。
気に入ったらもう一度解釈バトル開戦……ではなく、同じものを再オーダーできます!

そしてこちらがあの、幾多のヲタクを涙腺崩壊させてきたという伝説のアイテム、解釈シートでございます!
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記載いただいた「優しいしっかりもの」「悲嘆にくれる人たちは、まるで鳥が灯台に集まるように、妻のところにやってくるのである」というご回答から、彼女は思いやりがあり、頼りになる方だと解釈させていただきました。
そんな彼女の印象には、「謙虚」や「誠実」という花言葉を持つバイオレット(すみれ)の優しいフローラルな香りがフィットすると考えます。

また、「肝が座っている」「金銭にも、夫が自分を構ってくれることにも執着を見せない」という文章を拝読した際に、それもまた彼女の非常に素敵なところだと気づきました。
ラストノートで際立つサンダルウッドは、成木になるまで60年かかると言われ、気品の中に芯の強さが感じられるウッディーな香りがします。彼女の知的で自立した一面をこの香りから感じていただければ嬉しく想います。

どうですか、どうですか!?
解釈一致した人~!?はーーーい!!!
(↑まあオーダーした張本人だからな……)

それにしてもですよ!中心となるミドルノートに「バイオレット」!
調香師さんは知ってか知らずか……シリーズ全体を通して、2回も重要な役どころで使われてる名前ですよね!その二人共「推しの推し」と同じガヴァネス(家庭教師)で、当時の女性としては自立しているタイプと言えます。事件や犯人に自ら向き合っていく姿勢も似ている。

ラストノートのサンダルウッド(白檀)はインド原産。インドに関しては、お父さんの駐在先でもあり、物語の重要なモチーフでもあるので背景情報に入れておきました。その記述を拾ってくださったのかも、と思うと嬉しいです。

では、嗅覚も大丈夫そうなので手首につけてみます。

scently3

はじめはベルガモット、ピーチ、ナシなどの果物主体の可愛らしい香りで、ベタッとした甘さではなく、ほのかに上品。この香り、嫌いな人はあまりいないんじゃないかな。「取っ付き易い」感じ。

30分ほどすると、体温であたためられて落ち着いた香りに変わってきます。
ジャスミン、ヒヤシンス、バイオレットを主体にした香りだそうです。
どれも好きなお花で嬉しい。姿は控えめだけど、香りが豊かなお花というのも推しによる推し解釈に合ってる気がするわ~(『推し』に言い換えすぎてゲシュタルト崩壊気味)。

最後はサンダルウッド、アンバー主体の香り。この頃になると初めの可愛らしさや甘さは影を潜め、お腹の底まで深く吸い込みたくなるような、懐の深い印象になります。
「白檀」という響きから想像するお香っぽさはあまりないけれど、確かにお寺とか、ヨガの瞑想とかを連想するような、心安らぐ香りがほんのりと残る。

全体に、香水初心者の私が危惧していた押しつけがましさがない。「可愛らしさ」から知性や落ち着きに変わっていく香り、私はバッチリ解釈一致でしたよ~!
私の書いた文も、引用した文もしっかり香りに変換していただけて、お願いしてよかったなあと思いました。お休みの日にちょこっとつけたり、空中にワンプッシュしてクリスマスカードをくぐらせてみたり(多分相手にはわからないけど、私の推しの推しの香りを送りつけてやるぜ……という屈折した満足感はある)、楽しく使っています。

調香師さん大勝利でもあり、「推し≒コ●ン・ド●ル≒延●謙」チームの勝利でもあるわけですが、引用だけでオーダーシートを書くのは難しいなあ、とも思いました。
香りへの好悪ってとても生理的な、なんていうか本能に近いもので。
Scentlyさんのオーダーシート、「推し」への想いを語らせつつ、「私」という人間の嗜好を理解するためのアセスメントになってるのかも。(興味のある方はここから覗いてください)
逆に言うと、「推し」を私の言葉で語るとき(それも『嗅覚』という身体感覚に絡めて語るとき)、私という人間が丸裸にされるのかもしれません。
だからやっぱり自分の言葉で……いや、「引用」にだって好みが赤裸々に表れちゃうのかな。たくさん挙げた中でも、私が一番好きな描写を取り上げていただいてました。
解釈の最強ポケ●ンバトル!なんて舐めきったことをほざいてましたが、結局は名探偵Scentlyさんの掌で転がされてた一依頼人に過ぎなかった私です……

そんなScentlyさんで、皆さんも推し香水を作ってみませんか!?
そして、オーダーシートとScentlyさんによるお返事をシェアしていただけたら嬉しいです。
熱い依頼文と名探偵の解釈、たくさん読んでみたい!
クリスマスだからクサいことを言ってしまいますが、そこには確実に「人間」とか「愛」を感じられる気がするのです。

(今回、小説の引用元はメイントップの『最初の挨拶』及び他記事をご参照ください。)

英国・サセックスからお届けする希少な蜂蜜

今日から新年度なのに疲れがとれない……
頭がうまく働かない……


そんな貴方に、毎朝ひとさじの生ハチミツ。

ハチミツに含まれるブドウ糖は、脳を活性化する効果があります。
ちなみに砂糖に含まれるブドウ糖も、脳を活性化する効果があります。
君にはそこらへんのカフェに置いてある砂糖で十分だ。コーヒーに二杯も入れて飲めば良い。
燃料を云々する前に頭を使え。錆びついた脳にエンジンをかけろ。話はそれからだ。

代表取締役
シャーロック・ホームズ

【追記】当日のブログタイトル『大自然からのメッセージ……』(3点リーダー込み)
放置し過ぎてうさんくさい通販サイトに乗っ取られた感じに仕上げたかったのですが、スマホ版の出来が我ながら最高だった……!FC2の公式テンプレートがいい仕事をした!上手な嘘とは、現実と紙一重であるべきなんですね!言ってて自分で傷つくけど!
Twitterの方では「起業しました」とつぶやいてみたらそれ系のアカウントさんに速攻フォローされました。リンク見てくださってたらさぞご気分を害されたことでしょうね……

こういう「エイプリルフールに悪ノリするサイトやTwitterアカウント」って、もはやめっきり少数派で……ここ数年は普通の記事を書いていないので毎年「やめとこうか」と思うんですが3月31日になるとついやってしまう……いいの、これが私のひなたの道だから……(※朝ドラもまだ見てる)

年賀状について本気出して考えてみた

かつて私は、100枚を超える年賀状を出す女だった。

仕事用が6割だったので、プライベート用の数はそれほどでもないんですが……

今でこそこんなダラダラのブログを世間様に晒しておりますが、私にもあったんですよ、何でも隙なくこなしたいお年頃が!
しかも元日に届くように出してた。11月上旬に早割で印刷屋さんに頼んで。このずぼらな私が、自営業でもないのに……信じられん……

近年、上層部が過労とかストレスとかを気遣う風潮になってきて(※気遣われるだけで仕事は減らない)、ある年「虚礼廃止」というお達しにより、職場の人との年賀状のやりとりがなくなることに。
枚数が少なくなると印刷所に頼むのも割高だし、仕事の延長線上にあったときは機械的にこなせてた年賀状作成が、なんか一気に面倒に……

他にも
・宛名印刷に使ってたプリンターを手放した(印刷が必要なときはコンビニのプリンターで十分)
・主に作業日にあててた12月23日が祝日じゃなくなった(直前まで仕事が切れ目なく忙しすぎて、去年と今年はクリスマスの存在自体忘れそうになったよ!)

というような、さまざまな言い訳がございます……
個人的なメッセージを書き込んだりするのは楽しいんですけどね。センス無いからデザインは思いつかないし、年賀状のためだけにプリンターとインクを準備するのも、印刷も面倒だし……

でも年賀状をいただくのはすごく嬉しい……
できれば、心のこもった年賀状には私なりに心をこめてお返ししたい……

と思いつめた結果、今年はいただいた年賀状に手描きでお返事してみました。
温かいリアクションをくださる方もいて嬉しかったんですけど、己に問わずにはいられませんでした……
どうなの私!これ毎年できんの!?
28日まではもう帰ってきたらグッタリだよね!?
じっくり時間をかけて一枚一枚したためられるほど、心も体も余裕ないよね!?
ぶっちゃけSTAY HOMEじゃなかったらやらなかったよね!?(ぶっちゃけてすみません)
コロナ禍終わったら全力で遊ぶよな!?TDRにも行きたかろ!?ホグマニーも見たかろう!?
職場の忘年会も復活するだろうし、帰省もせねばだろ!?(それはなくて楽だったなあ……)

今こそ、全力で省エネ年賀状に取り組むとき……!
というわけで、初心(小学生くらい)に戻ってはんこを活用します!

nezumidoshi
↑2020年(子年)に作ったもの。
賀詞は文房具やさんで買ったスタンプ。ねずみ、チーズ、あと画面が寂しいから入れた謎の三角は、消しゴムはんこを自作してみました。
これは楽しかった!一日あれば量産できるし!
nezumiryosan
↑量産体制

しかし、我が身の不器用さを考えると丑年で詰むということもわかっていたよ……
巳年くらいしか自作できる気がしない……

今年は素直に買いました。
Minneというサイトでひとめぼれした、nijiirostampさんの消しゴムはんこ!
軽やかに走る虎さんが素敵。

ぺたんと押すだけで、ほらかっこいい!

toradoshi
(ついでに他サイトで住所氏名スタンプも注文しちゃったぜ!)

あとは色をつけたりつけなかったり。たくさん押してもいいし、アイデアが広がって楽しい!
そう!この楽しさ!カードを贈るって、本来楽しいことなんだよね!?
楽しすぎてもっと押したくなってきた!
camp
ワトスンのテントをノリノリで覗き込む虎(この後撃たれる)

sanpedro
金銀財宝を持って高跳びするサン・ペドロの虎

deadtigers
セバスチャン・モラン大佐にめっちゃ仕留められた虎の皆さん

余裕があれば、テントや宝石や木につながれた子ヤギのはんこを自作したかった。
(それはニッチ過ぎてMinneでもCreemaでもないだろうから……)

あとねー、バターが作りたてに見えるバターケース作った!!
buttercase

もはやホームズも年賀状も関係ないですが……

今回使ったVersa Craftのインクパッドは、素焼きだったら直接押せるんですって。
素朴な壺風のバターケースを作ったら、かわいいだろうな~。
(うちのバターケースは琺瑯製なので、シール紙にスタンプして貼りました)
甥っ子姪っ子にあげるお年玉袋も作りたい。

この先歳をとっていくにつれ、年賀状のやりとりは減っていくと思います。
年に一度、よっこらせ、ときれいな缶に買いためた(まあ作れれば作った)お気に入りのはんこたちを出してきて、ぺたぺた作業する……そんなおばあちゃんになれたら素敵かも。
あと皆、2年前に買ったインクパッドは普通に使えるぞ……!ちょっと感動!

老後まで見越してしまったあとで気づいたんですが、スマホアプリをダウンロードするだけで、コンビニのネットプリントでも一枚から年賀状が作れる時代なのね……!

印刷代・紙代合わせて1枚80円(切手なし)とちょっとお高いのですが、登山の記念写真を入れて山友に送ったりしたら喜んでもらえそうだな。こちらも活用したいです。

とりあえず近所のセブンイレブンで、手持ちの写真を使って作ってきたよ!
sevennenga

私しか嬉しくないが、私は結構嬉しい………
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プロフィール
Author:ナツミ


2~3年前からうっすら気づいてはいたんですが(十分遅い)、もうエイプリルフールで浮かれること自体インターネット老人会の所業なのに、ろくに更新してない&人もいないブログで毎年浮かれるのもどうなん!?と思い悩んだ結果、いっそ普通に更新するのが一番驚かれるんじゃないかという結論に達しました。
これから毎日更新します!(嘘)
        
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